毎日が映画記念日

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 八甲田山 (77・日)

<<   作成日時 : 2005/01/23 00:38   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 6 / コメント 6

今日は「八甲田山の日」です。
1902年に冬の八甲田山へ雪中行軍に出かけた兵士210名が遭難し、199名が死亡する事故が起こりました。

まさにその雪中行軍を描いたのがこの映画です。
八甲田山 特別愛蔵版八甲田山 特別愛蔵版
高倉健 新田次郎 森谷司郎


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


時は日露戦争直前、来たるロシア戦に備え、雪中訓練の目的で、八甲田山行軍の命が軍上層部から下ります。

そもそもこの命令からしてが、無謀だったんですね。
冬の八甲田山は、魔の山だそうです。
しかし、命令が下った以上、逆らうわけにはいきません。
徳島大尉(高倉健)は、雪山登山の経験も豊富だったので、少数精鋭の部隊編成をし、
携行品は最低限の軽装、ルートも綿密に計画して最短距離で行軍を行い、無事予定通り帰還します。

ところが、神田大尉(北大路欣也)率いる青森第五連隊は、雪山の知識もまったくないまま、
大部隊を率いての行軍を強行します。その結果道を見失い、200数名が厳寒の雪山を彷徨するという最悪の事態を招いてしまったのでした。

原作は新田次郎の『八甲田山死の彷徨』です。
これがまた、めっぽう面白い。読まずに死ねるか!って感じです。
小説で印象に残ったのは、ゴム長靴のエピソードです。
当時、ゴム長靴はあったけれど、高価で庶民にはとても買えなかったそうです。
なので、ほとんどの兵士はわら靴で雪山を歩くわけですが、徳島大尉の弘前第31連隊は、
雪がしみないように、足に巻く油紙の中にとうがらしをいれて、その上からわら靴をはいたのです。
それで足の凍傷が防げたのです。すごい知恵ですな。

で、そんな知恵も備えもなかった青森第五連隊のほうは、道に迷った兵士たちは、まず足が凍傷にかかって歩けなくなり、バタバタ倒れていくのですね。
で、この事故のいわば責任者でもある高級将校は、高価なゴム長を履いていたため、命が助かるのですよ。なんたる皮肉。映画版では三國連太郎が演じていたかな。

小説を読んでいると、雪山の過酷さが生々しく心に迫ってきますが、映画版でもそれは十分に再現されています。あまりの寒さに発狂して死んでいく兵士のシーンなんて、怖かったもんなあ。
映画の撮影もそれはそれは大変だったようで、もちろん実際に冬の八甲田に行って撮影していますし、あまりの寒さに脱走した俳優も何人もいたそうです。
森谷司郎監督も、撮影のあまりの過酷さに身も心もテンパッてしまった俳優たちに寝込みを教われ、「ふざけんな!俺たちは牛や馬じゃねえ!!」と言われてボコボコに殴られたりしたそうです。

俳優もスタッフも、心身の限界を通り越しても、一本の映画を撮りあげようとしたのですね。
CGなどもなかった当時の、日本映画人たちの心意気を見るような心持ちがします。今はもうこんな気迫のこもった映画はつくられないのではないでしょうか?

日本映画史に残る一本です。

★この映画は、公式映画検定「見るべき100本」に指定されています★
映画検定公式テキストブック映画検定公式テキストブック
キネマ旬報映画総合研究所

by G-Tools


★↓記事が面白かったら、クリックしてください↓★
人気blogランキングへ

他の映画記事を探す!

【記念日と映画の366日リスト】

設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(6件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
八甲田山とアンデス山脈
アンデス山中でチリ軍部隊が遭難、           5人死亡45人不明 【リオデジャネイロ=中島慎一郎】   南米チリの首都サンティアゴの南東約550キロの  アンデス山中で18日、雪中訓練中のチリ陸軍部隊が、  猛吹雪に襲われた。20日朝(日本時間同日夜.. ...続きを見る
マスターオブライフ
2005/05/29 23:58
山岳救助隊の仕事
登山家・客の多い観光地などで発生する事故などに対処するために山岳救助隊が設置されている消防本部もあります。よく遭難のニュースがながれた時に山岳救助隊という名前を耳にすると思います。専任隊のところはほとんどなく、多くは救助隊が兼任しています。山岳救助隊... ...続きを見る
東京消防庁を目指す!!消防官への道
2006/12/05 22:28
第16回八甲田ウォーク
青森と言えばねぶた祭りですが あえて外してみました。 ...続きを見る
都道府県別おもしろ動画
2007/03/24 12:22
八甲田山 青森市の南側にそびえる火山群の総称で日本百名山の一つです 湿原が多く、高山植物イワイチョウ...
八甲田山(はっこうださん)東北、青森市の南側にそびえる火山群の総称です。 八甲田山の最高峰、八甲田大岳(はっこうだおおだけ)、国土地理院では大岳(おおだけ)。標高1584mです。 新田次郎の代表作『八甲田山死の彷徨』を原作とした映画。 1978年にTBS系で放映されたテレビドラマ。八甲田山(はっこうださん)は青森市の南側にそびえる火山群の総称で日本百名山の一つです。岩木山と同様 本州最北部にある火山です。現在の火山活動は穏やかです。周辺は世界でも有数の豪雪地帯です。地形と噴火... ...続きを見る
日本 国立公園情報 アクセス方法 紹介
2007/09/17 19:56
八甲田山麓〜山頂の紅葉【青森県】
雄大な眺望が楽しめる八甲田ロープウェーに乗って、カエデやナナカマドに彩られた山腹から、遠く岩木山や北海道を望む空の散歩が... ...続きを見る
北海道・東北の紅葉情報
2007/10/08 14:42
八甲田山
何度もテレビで観ています。 年末にやっていたのでまた観てしまいました。f(^^;) ...続きを見る
映画、言いたい放題!
2008/07/24 12:43

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして!記事最初から読ませてもらいましたが、とっても面白いですね。『八甲田山』に、こんなエピソードがあったんですね。今度観るときには、また違った感想を持ちそうです。ところで、私も香港映画、大好きでした(今も好きだけど、最近あまり観にいけないので過去形)。
これからも楽しみにしてま〜す。
ぐるんぱ
2005/01/24 12:27
ぐるんぱさん、はじめまして!
私のブログなんて誰も見てないのかなーなんて思ってたもんで(笑)、
コメントいただけて超うれしいです! 読んでくださってありがとうございます!

過去形なんて言わないで、香港映画ファンでいてくださいね〜。
今はあまり見られないとしても、香港映画を愛する気持ちがあればぜんぜんOKじゃ
ないですか! 韓流も嫌いじゃないけど、香港流(?)にももっとがんばってほしー。また香港映画の感想も書きますね。

ぐるんぱさんもブログ作ってらっしゃるんですか?
もしあったら、ぜひ紹介してくださいね。
ぴむ@家主
2005/01/24 19:03
ぴむさんはじめまして。てるみんと申します。
記事にちょろっとですが使ったのでトラバさせてください。
てるみん
2005/02/18 19:30
すいません。トラバする、と言ったもののこちらの方にうまく表示できないみたいで・・・。
ちなみにリンクはこちらです→http://terumin312.ameblo.jp/entry-aa6bca8e697afcc0949435efe880d73a.html
てるみん
2005/02/22 22:59
初めまして。
マスターオブライフ主宰PONと申します。
この度は、私の押しかけTBのご承認、
ならびにTBR有難うございました。
>森谷司郎監督も、撮影のあまりの過酷さに
>身も心もテンパッてしまった俳優たちに
>寝込みを教われ、「ふざけんな!俺たちは
>牛や馬じゃねえ!!」と言われてボコボコに
>殴られたりしたそうです。

知りませんでした。肉体的な犠牲を強要すれば
いい作品になるとは言いませんけれども
CG等が普及し始めている昨今、
映画に手作り感といいますか、一生懸命感が
なくなってきて居ますよね。

また宜しくお願いいします。
PON
2005/05/30 22:06
PONさん、こんにちは。
興味深い記事のTB、ありがとうございました。

何が何でも本物の八甲田で撮影をするという
意気込みが、俳優さんたちにも苦渋を強いることに
なったのでしょうね。
最後まで耐えた健さんほか主要俳優たち、
いやいや端役もスタッフも、やはり立派なものですね。
ぴむ
2005/05/31 01:03

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文