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zoom RSS 国民安全の日/未知への飛行 フェイル・セイフ (64・米)

<<   作成日時 : 2005/07/01 00:25   >>

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7月1日は「国民安全の日」。

1960(昭和35)年5月の閣議で、産業災害・交通事故・火災等の災害防止を図る為に制定。
総理府(現在の内閣府)が実施。「全国安全週間」の初日。
暑さで気の弛みから事故が多発する夏場の一日が選ばれました。


そこで今日の映画は「安全」をテーマにということで、
このDVD-BOXセットの中の1枚。

B0000T02J0コロンビア・トライスター ウォー・ムービーズ・コレクションBOX 2 [冷徹な戦場編]
グレゴリー・ペック アンソニー・ホプキンス ヘンリー・フォンダ シドニー・ポアチエ


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米ソ冷戦時代、誤爆による全面核戦争勃発の恐怖を描いた
「未知への飛行/フェイル・セイフ」
シドニー・ルメット監督作品です。
フェイル・セイフとは、あらかじめミスを想定した
二重三重の安全対策/装置のこと。
この映画では、ソ連爆撃に向かった戦闘機が
引き返すことのできる限界地点を指しています。


色々いわくつきの映画

しかしこの映画、リサーチしてみると周辺情報がかなり多いですね。
以下にまとめてみると、

・キューブリック監督作「博士の異常な愛情」とストーリーが酷似している。
実はそれぞれの原作同士が、裁判沙汰になるほど内容酷似していたため。

・裁判では「博士」の原作のほうが勝ち、「博士」の映画化権を持っていた
コロンビア映画は、ちゃっかり負けたほうの原作の映画化権も獲得。

・そうして誕生したのが「未知への飛行」だが、1964年当時、日本では公開されなかった。
初めて日本で劇場公開されたのは1982年。

・ホワイトハウスや空軍司令部など、密室での合議をベースに
進行するこの映画、実はかなりの低予算映画で、
画面に登場する電話機なども、スタッフがゴミ捨て場から拾ってきたんだとか。
音楽がまったくないのもそのせい?
でもそれが返って、リアルな緊迫感を盛りあげています。

・で、現在単体でDVDが発売されていない。ビデオも入手困難なようだし、
レンタル店で見つけるのは難しい。1980年代に、一度テレビで深夜放映された。
(私はそのときに見た)

・アメリカでは2000年に生放送ドラマとしてリメイクされた。
スティーブン・フリアーズ監督、リチャード・ドレイファス、ジョージ・クルーニー、
ハーヴェイ・カイテル出演とそうそうたる顔ぶれ。
日本でもビデオ発売された模様。

…とまあ、いろいろあるこの映画ですが、
さてそれでは「未知への飛行」は「博士〜」の二番煎じ映画なのか?
というと、決してそんなことはありません。
「博士〜」はブラック・コメディだし、「未知への飛行」のほうは
ルメット監督らしく、シリアスでサスペンス風味たっぷりの
社会派映画となっており、まったく味わいが異なります。

核戦争勃発の危機を前にして、密室の中で繰り広げられる
大統領、政治学者、軍部、そしてクレムリンとの虚虚実実の駆け引きが
実に手に汗握るこの作品。
低予算を見事に逆手にとっているというよりは、
監督の並々ならぬ演出手腕のたまものでしょう。
一度は見なきゃ人生損するくらいの名作です。
だから単体DVDが出ていないのは非常に困るなあ。


国の安全を守るとは…

コンピュータの誤指令で、水爆を積んだ5機の戦闘機が
ソ連攻撃に向かってしまう。
フェイル・セイフ地点を越えたため、
大統領命令でももう引き戻すことはできません。

こうなってしまった以上、ソ連を全面攻撃するしかない!
という政治学者(ウォルター・マッソー)の主張を退け、
冷静な大統領(ヘンリー・フォンダ)は、あえてソ連側に情報を開示して
戦闘機を撃墜してもらう道を選びます。

しかし4機までは撃墜するも、残りの1機は間に合わず、
無残にもモスクワは壊滅…。
全面核戦争の勃発を前にして、それを防ぐ唯一の手立てとして
大統領が空軍に出した指令とは…。

この大統領苦渋の決断にはもう、呆然とするしかないですね。
あまりにもショックで、ずっと忘れられない映画となりました。
米ソの「力の均衡」を保ちつづけるためには、こうするしかなかった…。
武器を持って国の安全を守ろうとすることの矛盾というか愚かさというか、
強烈なメッセージが込められた映画です。

現実には、やがて米ソの冷戦時代は終わりを告げて、
昔はよく話題になった「世界終末時計」も2002年に、
核による人類滅亡の7分前を指したまま
今は止まっているのかな。

でも核兵器を持ちたがる国はあとをたたないし、
全面核戦争の恐怖が去ったわけではありません。
人類はいつになったら、武器を捨てる勇気を持てるのでしょうか。


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