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zoom RSS 東京国際映画祭〜PIXAR 短編集

<<   作成日時 : 2005/10/23 23:50   >>

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次に見ることにしたのは、「PIXAR 短編集」です。
きのう思い立って、当日券をゲットしました。

「ファインディング・ニモ」や「MR.インクレディブル」など、
CGアニメの傑作を世に送り出しつづけているピクサー社の
これまでの短編映画一挙上映と、、
新作短編「One Man Band」がアジア初公開!されます。

しかもスペシャル・ゲストとして、
「Mr. インクレディブル」からピクサーに参加し、
「One Man Band」の監督を務めたマーク・アンドリュース氏が
やってきてくれました!

まずは既存の短編が6本上映されました。

・ルクソーJr.
・ティン・トイ
・ニックナック
・ゲーリーじいさんのチェス
・フォー・ザ・バーズ
・バウンディン


【PIXAR 日本公式ページに、各作品の紹介あり】
http://www.pixar.com/jp/

「ルクソーJr.」は、ピクサーのロゴにもなっているあの
電気スタンドの赤ちゃん! 
「ティン・トイ」は「トイストーリー」の前身ともいえそうなショートストーリー。
おもちゃと赤ちゃんの動きがとってもかわいい!
唯一セリフのある「バウンディン」は、2004年度アカデミー賞ノミネート作品です。
見た後ちょっぴり元気になれるアニメ。気に入っちゃいました。

どの作品も、「ファインディング・ニモ」などピクサー映画の上映前にオマケ上映されたり、
DVDの特典に収録されていたりするので、ファンならすっかりおなじみの作品群かも。
でも私には初見の作品が多かったし、それになんといっても大スクリーンで見られるのは
いいことですね!
CGアニメ独特の質感というか、細かいところまで鮮明に見ることができて、
とても趣深いものがあります。

さて、いよいよ新作上映の前にマーク・アンドリュース氏が登場です。
ラフなスタイルで、身振り手振りのアクションと明るいジョークを飛ばす
とてもアクティブな、アニメーターらしからぬ? 方でしたよ。

アンドリュース氏は、新作「One Man Band」ができるまでを、
スライド形式でプレゼンテーションしてくれました。

三人の登場人物のキャラクター設定、背景、小道具などなどを
決めるための絵コンテを順に見せてもらいながらの説明でした。
小道具の木造のリヤカーは、アンドリュー氏自ら、実物を3ヶ月かけて作ったのだそうです。
(なのに映画に出てくるのはほんの一瞬!)

また今回の作品は、音楽がとても重要な役割を果たしているとのこと。
36人編成のオーケストラの生演奏を、演奏者の指の動きまで聴こえるほど
間近で録音したのだとか。

さあ、そうして10ヶ月かけてできあがったという4分30秒の新作を、
さっそく見せてもらいましょう!

管楽器と打楽器のワンマン・バンド「ベース」と、
弦楽器の「トレブル」の二人の大道芸人が、
かわいい少女「ティッピー」が持つ金貨をゲットするため、
演奏合戦を繰り広げるというストーリー。さて勝者は?


うーん、これは素晴らしい!!!
これまでに見たピクサーの短編アニメは、ちょっと小粋なお遊びくらいの印象だったけど、
「One Man Band」はレベルが一段階アップした感じ?
オーケストラの音楽も素晴らしいし、アートアニメの域にも達しているように思います。

短編初監督したアンドリュー氏が、できあがったこの作品をジョン・ラセター監督に見せたとき、
「だから短編部門って大切なんだよ!」と大きくうなずいてくれたという話も納得です。

そう、長編映画が大ヒットしているピクサーで、なぜ短編映画が制作されつづけるのか、
ドシロウトの私にはちょっと不思議だったんです。

その疑問の答えが、ラセター監督の言葉にあるわけですね。
短編映画は長編映画制作にあたっての、技術的な実験の場であると。

でも、実はそれだけではありませんでした。
その後の質疑応答で、アンドリュー氏の話からさらにはっきりしたことは、
現在は技術というより、新たな人材の発掘と訓練の場として短編映画部門があるということ。
常に才能ある人材を求め、チャンスを与える土壌がピクサー社にはあるのですね。

さて会場との質疑応答タイムは国際映画祭らしく? 
前半は英語で質問する海外のお客さんが多かったです。

あるときインドネシアのプレスの人から、
「ピクサーは平和を願う気持ちなど、もっとメッセージを込めた作品を作る予定はないのか」
という、ちょっと皮肉っぽい質問も飛びましたが、

「アニメーションに込めるメッセージは、人を楽しい気持ちにしたり、元気づけたり、笑わせたり、
さまざまだ。笑えることこそ平和そのものだと思うし、この新作でもそんな笑いを提供できたはず」
と自信を持って答えてくれたアンドリュー氏でした。

その後も一般観客からの質問に、ユーモアたっぷりアクションたっぷりで答えてくれたアンドリュー氏。

たとえば、
「ピクサーみたいな有名な会社に入れる条件は?」という美術学生からの問いには、

「一にいい車、二にお金、三にすぐに着脱可能なパンツ!」

…ええええ?と観客を煙に巻いたあと、「ウソウソ! 本当は…」
と、常にこんな調子(笑)

ちなみにこの質問の本当の答え。
アンドリュー氏はピクサーに入りたいと思ったことはなく、ただ描くことに専念していたら
「Mr.インクレディブル」のストーリー担当に誘わた。
あとは見ず知らずのピクサーの人たちに自分を認めてもらえるようになんとかがんばって、
そしてやり遂げただけだよ! とのことでした。

ほかに興味深かった質問は、

「どうしてピクサーの短編アニメには、ほとんどセリフがないのですか?
何か制約があるのですか?」というもの。

「短編映画を作るに当たって、ルールは何もありません。
ただ、短時間のアニメでは、セリフよりもキャラクターの動きや表情のほうが、
何倍もたくさんのことを表現できます。セリフではほんの表面的な、
限られたことしか表現できないのです。
今回の「One Man Band」では、音楽がセリフの代わりを果たしてしていますよ。」
とのこと。

これは作品を見れば納得です。キャラクターの豊かな表情や動きの魅力的なこと。
セリフよりも映像で語るべしというのは、
実写映画でも大いに肝に銘じるべきことかもしれませんね。

「長編の監督をやらせてもらえたら、どんな作品を作りたいですか?」という問いには、
「アクション、アクション、とにかくアクション!」と
身振りたっぷりに答えてくれました。(笑)
「One Man Band」のできばえの素晴らしさからして、実現する日もそれほど遠くないことでしょう。
どんなアクションアニメが生まれるのか、とても楽しみですね。

この短編「One Man Band」は、ピクサーの最新作「Cars」と同時上映される予定とのことですが、
この4分30秒のためだけにでも、また劇場に行っても損はないなあ…なんて思っていたら、
最後にもう一度上映してくれるとのこと! これが短編アニメのいいところですね。

いろんな裏話を聞いた後の鑑賞はまた格別。
アンドリュー氏がこっそり教えてくれた
「ほかのピクサー映画からの引用」部分は…
うーん、やっぱり、はっきりとは見えないよ!
ピクサーファンのみなさんには分かるかな?
どうぞ後日のお楽しみにね。


今日はイギリス、日本、そしてアメリカのアニメ界の、
それぞれ第一人者のお話を聞けて、とても有意義な映画祭の一日でした。
アニメーション・デーでしたね。
私ってそんなにアニメ好きだったんだ!? とも思った一日でした(笑)

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
TBありがとうございます!!
>「アニメーションに込めるメッセージは、人を楽しい気持ちにしたり、元気づけたり、笑わせたり、
さまざまだ。笑えることこそ平和そのものだと思う」

いい言葉ですねぇ。
私が最近の宮崎アニメが苦手な理由って、
たぶんこのへんなんですよね(笑)

それにしても貴重な体験ですねぇ。うらやましい!
uchi-a
2006/06/17 22:58
uchi-aさん、こんにちは。
この上映は、映画祭当日に思いついて急きょ見ることにしたのですが、思いがけず素晴らしいアニメに出会えてよかったです。
アニメにこめるメッセージは、やっぱり単純明快なのがいいと私も思います。

「カーズ」の上映も始まりましたね。
多くの人が「ワンマンバンド」見るといいなと思います。このためだけに「カーズ」のDVD買いたい気分ですよ。(収録されるかな?)
ぴむ
2006/06/20 00:50
こんにちは。
私のブログで、ピクサー・アニメーション・スタジオの短編映画についての記事を書きまして、その中でこちらの記事をご紹介させていただきました(http://umikarahajimaru.at.webry.info/200701/article_15.html)。どうぞよろしくお願いします。
こうしたイベントをきちんとリポートとして残されている(しかも、詳しくて、読んで面白い)っていうのは素晴らしいですね!
umikarahajimaru
2007/01/21 08:01
海から始まる、さん、コメントありがとうございます。貴ブログのピクサー特集、情報豊富でとても充実していますね!まだまだ見てないピクサー作品がたくさんあることがわかりました。
長編との併録ではなく、ピクサー短編をイッキ見する機会がもっと欲しいと思っています。CG技術の変遷がわかって、きっと面白いと思うんですけどね。
ぴむ
2007/01/21 12:15

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