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zoom RSS 伊藤有壱&アードマンスタジオのマーリン・クロッシンガムトークショー

<<   作成日時 : 2006/03/12 16:00   >>

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アカデミー賞授賞作、「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!
の3月18日からの劇場公開に合わせ、日本橋三越で「ウォレスとグルミットの世界展」が開催されました。
(展示は3月12日をもって終了しました)

その中で、
ニャッキ!の伊藤有壱氏&アードマンスタジオのマーリン・クロッシンガム氏クレイアニメトークショー
が行われていたので、3月12日、16時の部を見にいってきました!
(ミュージカル「トミー」が終ってから大慌てで駆けつけたのだ)
共にクレイアニメのクリエイターお二人の、興味深いお話がたくさん聞けましたので、
今日はそのレポです。



マーリン・クロッシンガム氏は、アードマン・スタジオのグルミット担当!
アニメの撮影にあたり、実際にグルミットを動かせるのはスタジオでもたった5人、
その中でもメインで活躍しておられるお方です!
撮影用のグルミットを手に、イギリスから駆けつけてくれましたあ〜。
とっても若くてハンサムな方ですね♪

いっぽう、伊藤有壱氏は、NHKの「プチプチアニメ・ニャッキ!」でおなじみ。
今日はクロッシンガム氏が主役ということで聞き役に回られてましたが、
いろいろ楽しいお話も聞かせてくださいましたよ。

まずはこの3月に、ウォレスとグルミット初の長編作品「野菜畑で大ピンチ!」が
みごとアカデミー長編アニメーション賞に輝いたことに、みんなで拍手を送りました。
この映画は製作になんと5年、撮影には丸3年かかったそうです。

「自分を始め今回の製作スタッフの多くが、
アードマン・スタジオに入社する前からウォレスとグルミットのファンだったから、
長期間、意欲を失わずに作品を作りつづけることができた。
完成したものを皆さんが見て、楽しんだり、笑ったりしてくれるのが大きな喜び」
とクロッシンガム氏。

「忙しいときは徹夜で頑張るんですか?」との伊藤氏からの問いには、

「ある程度の時間が過ぎたらプロデューサーから、さあ今日はもうここまでにして、
家に帰って休みなさい、といわれます。
夜遅くまでやっても、結局翌朝になって、やり直さなければならないことを悟るだけ。
長時間やっても、いい結果は出ないことはみんな知っているのです。」

それに対し、「ニャッキ!」一本を作るのに3週間カンヅメになるという伊藤氏のほうは、

「アニメの流れを途切れさせたくないときは、徹夜して仕上げることも。
でも長期的な視野で見た場合、無理をすると品質が落ちるというのはよくわかる」

とのこと。短編アニメと長編アニメ、そして日英の違いもちょっぴり表れて?
興味深かったです。

さてここでクロッシンガム氏、持ってきたグルミットのクレイ人形を、
実際の撮影時のように、少しずつ動かしてポーズを作る
実演をやってくれましたよ!

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その手の動きの速いこと! ビックリです。
あっという間に、立っているだけだったグルミット人形が
耳を風になびかせて勇敢に走るグルミットに早変わり!
眉を動かして、顔の表情まで変えています。

それからのインタビューの間も、グルミットを少しずつ動かしつづけていた
クロッシンガム氏。さすが、職人さんですねえ。

このグルミット人形は、「プラスティシーン」という粘土でできています。
プラスティシーンはそもそも子供用の粘土なのですが、
ウォレスとグルミットの撮影には、特別に堅くしたものを使用しているとのこと。

「撮影用のライトの熱で粘土が柔らかくなってしまわないように、
ですよね!」 と伊藤氏。

「そうそう! アードマンスタジオとプラスティシーンの会社は
とてもいい関係を築いているので、特製の粘土を納めてもらっています。
納入されるのは真っ白な粘土なのですが、その固さを調整したり、
ウォレスとグルミットの特別な肌の色をつけたりするのは、
スタジオでもたった二人のスタッフに限定して、品質を保っています。」
とクロッシンガム氏。

と、ここで突然クロッシンガム氏が伊藤氏に話を振って、
「伊藤さんは、ご自分の作品を展示する場をお持ちではないんですか?」

すると伊藤さんは、「クロッシンガムさんはいい人だからなー。実は…」と、
今広島市現代美術館で「伊藤有壱アニメーション展」が
開催中であることをしっかり告知(笑)

お近くの方は、ホンモノのニャッキ!にぜひ会いに行ってみては?
他府県巡回の予定もあるそうです。

さて、クロッシンガムさんのアードマンスタジオからもうれしいニュース。
かねてより親交のある宮崎駿氏のジブリ美術館で、
5月に「アードマン・スタジオ展」が特設展示されるそうです。
アードマンスタジオのこれまでの歴史をたどることができるような、
充実した展示になるとのこと。
また、ジブリ外でも展示会を予定しているとのこと。
これは楽しみですね! 私もきっと、見に行きますよ。

さて、そういえば伊藤氏はグルミットのご主人、
ウォレスの人形を持って会場に登場したのですが、
ダテに持たされてたわけではありませんヨ。
「みなさん、ウォレスの背中に穴があいているのをよく見てください!
普段は絶対みせない部分なので…」と、ウォレスの裏側!を見せてくれました。

そして伊藤氏からクロッシンガム氏への質問は。
「ニャッキをジャンプさせるときは、ピアノ線でつったりするのですが、
アードマンスタジオではどうされてますか?」

「それと同じやり方をするときもありますが、もうひとつは、
人形を下から金属棒でささえるやり方です。
まず、背景だけを撮影しておいて、そこへ金属棒でささえたウォレスを撮影したものを
合成し、棒をCG処理で消すのです。」

なるほど、背中の穴はそういう事情だったんですね。
アニメ技術の話となると、通訳を待たず、伊藤氏自らが熱心に解説してくださったのが
印象的でした。

「デジタル技術の導入によって、作品作りもだいぶ変わりましたか?」
と伊藤氏。

「これまでのウォレスとグルミット作品は、
カメラで撮影可能な(アナログな)もの以外は使用しない、
というこだわりがあったのですが、長編を作るに当たってはCGも採用し、
使用可能な技術はどんどん使っていくというスタンスに変化しました。
それは作品にとてもいい結果をもたらしたと思っています。」

さて、次は一般観客からの質問タイム。
クロッシンガムさんがいちばん映画の見どころだと思うシーンは?との問いには、
「映画公開前だから、答えるのが難しいなあ」と悩みながらも、
迫力満点のクライマックスシーンと、ラスト近く、
ウォレスと、敵役のヴィクターが森の中で対峙するシーンを、
ぜひじっくり楽しんでほしいとのこと。

また、最初はストーリー全体を楽しんで、
次には画面の細かいところに注意しながら見れば、
きっと面白さが倍増しますよクロッシンガム氏。
「そうそう、ぜひ二度三度と見に行きましょう!」と伊藤氏。

次は、「萩本欽一を知っていますか!?」という意外な!?質問が。
欽ちゃんは、日本語吹き替え版でウォレスの声を演じているんですよね。
さすがにこれは、クロッシンガムさんは知らなかった様子。

なんたってウォレスは、口の動きが英語の発音と合うように、
ものすごくこだわって作られています。
一音ごとに、口を付け替えて撮影しているくらいなんです。
だから外国語に吹き替えられてしまうと、クロッシンガムさんは
なんだかとても気持ち悪い思いがするそうですよ。
イギリス英語がアメリカ英語に吹き替わっただけでも、
非常に違和感があるそうです。

でもグルミットは大丈夫!
ひと言もしゃべらず、表情としぐさだけですべてを表現するグルミットは、
常にユニバーサル・ランゲージをしゃべっているんですもんね。

ウォレスの口の動きだけではなく、ほかのキャラクターの動作なども
研究を重ねた末につけられているんですよ。
たとえば、今回の映画の進キャラ、レディ・トッティントンは、
上流階級のお嬢様。

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そのお上品な動作や歩き方について、
クロッシンガム氏が実際に自分でやってみて、ニック・パーク監督に
指示を仰いだとのこと。

ここで伊藤氏とクロッシンガム氏が、席から立ち上がって
「お上品な歩き方」の実演を初めちゃいました(笑)
クロッシンガム氏はまるでダンスを踊るようなしぐさで歩きながら、
「アニメーターは俳優と同じで、人間をしっかり観察していないといけないし、
実際に自分で演技ができなければ人形を動かすこともできません。
もし作った人形が動きと合わなければ、最初から作り直したり
することもあるんですよ。」

と苦労を語ってくれました。

と、話は尽きないままですが、時間が来てレクチャーは終了となりました。
短い時間でしたが、とっても盛りだくさんな内容でした。
やっぱり、クリエイターさんたちのお話を聞くのは、とても面白いですね。

レクチャーのあとは、再びクロッシンガムさんが登場して、
クレイ教室が開催されていましたよ。
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みんなでグルミットを作ってみよう!

お子様ばかりかと思って私は申し込まなかったのだけれど、
生徒は大きいお友達ばかりでした(笑)

会場内には映画で実際に使われたセットや小道具なども
一部展示されていて、さあ、映画を観るのがますます楽しみ!

いよいよ今週末、3月18日から公開です。
口の動きにまでこだわったアードマン・スタジオの仕事の真髄を見るためには、
ぜひ一度は字幕版で楽しむことをおすすめします!

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タイトル (本文) ブログ名/日時
ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!
「ボク、火事で丸こげに焼けちゃった!けれどがんばるんだワン!」…そんなイジましい粘土ワンちゃんのグルミットがスタコラサッサの大活躍!飛んで跳ねて、跳ねて飛んで、ルンルンルン♪ 拍手喝采のアカデミー賞ノミネートアニメがいよいよ登場です。お待たせ〜ワンダフル!リクエストの多かったレビューをアップしました。 ...続きを見る
エンタメ!ブレイク?
2006/03/15 08:01
ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!
今日は大好きな『ウォレスとグルミット』を観に行きました。今年31本目です。 ...続きを見る
Alice in Wonderland
2006/03/22 14:39

コメント(53件)

内 容 ニックネーム/日時
私はその「欽ちゃんしってますか?」ってきいたものです。日本ではあんなに有名なのに(ちょっとすまなそうに)「NO」っていわれたときは「しまった!!」と思いました・・・。イギリスでは「仮装大賞」は人気があるって聞いていたし、長野オリンピックもでてたのに。
アメリカでも吹き替えをするんだというのがちょっと意外でした。そんなに英語ってちがうのかな?
伊藤さんは小さい子供と一緒に粘土教室やってたりびっくりするほどいい人でしたね。マーリンさんもニックも本当にいい人です。
ひとつだけ不満なのは、あの売り場でノベライズをかったら外税になってて消費税分32円損したことです。一応三越に電話はしました。(電話代のが高いような気もしますが。)もし本を買っていたら確認したほうがいいですよ。
それにしても今週の土曜日が楽しみです。
すいませんでした・・・
2006/03/14 23:43
うわ〜、あの時質問された方ですか!よくぞこのブログを見つけてくださいました。すみませんだなんてとんでもない、私だって、「ニック・パーク監督は欽ちゃんを知ってるのかな!?」なんて、ひそかに気になっていたんですよ!
私も、アメリカでも吹き替えているなんて知らなかったし、あの質問のお陰で意外なお話を聞けて、よかったです!
マーリンさんと伊藤さん、とても仲良さそうでしたね。舞台裏でも盛り上がってたんでしょうね。
しかし、本の外税って微妙ですよね。三越ももうちょっと配慮してほしいものですが、ちゃんと意見を伝えてくださって、すみませんどころか、ありがとうですよ。
ほんと映画待ち遠しいですねー。制作が伝えられてから、もう何年待ったことやら。首が長くなりすぎで、ファンはいまやろくろ首状態ですよね。ああやっと報われるのねー!
ぴむ
2006/03/15 00:35
私は2月末の試写会に行った帰り、感動してグッズを買いにお台場に行ったのですが、トイザラスもソニプラにもキャラクターグッズの扱いはありませんでした。最寄のキディランドも閉店してしまったし。すると日本橋勤務の友人が三越のイベントを教えてくれこれは行くっきゃない、グッズも買えるし、その上アニメーターの話まで聞けるんじゃ〜ね。行きましたよ。3/11(土)14:00のクロッシンガム氏の製作秘話。だいたい同じ様な事を言ってましたね。そしてトークも終わり、通訳の人とクレイ教室の待ちの短い時間に、運良くクロッシンガム氏とお話する事ができました。英語うまく喋れない上に時間もなくパニクッてる妙な英語でもクロッシンガム氏は快く聞いてくれて感激です。とても親切な人です。別れ際、握手をしてもらいましたが、ホントに細くてスベスベで手テレのようなきれいな手でした。私のガサガサの手が恥ずかしかったです。
ぐるぐる
2006/03/16 13:37
ぐるぐるさん、コメントありがとうございます!
他の回のトークはどうだったのかな?と思っていたので嬉しいです。しかもクロッシンガムさんとお話できたなんて、すごいですね!何をお話されたのでしょうか!?
去年の東京国際映画祭のときに来日したニック・パーク監督もすごく優しそうな人だったし、クロッシンガムさんもいい人ですよね。だからこんな素敵な作品が生まれるんですよね!
ぴむ
2006/03/16 22:52
Good design!
Irene
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2006/05/30 08:13
Thank you!
Eric
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2006/05/30 08:17
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2006/05/30 08:20
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