|
シェアブログ18999に投稿 「グエムル 漢江の怪物」を遅ればせながら観てきました。
【公式サイト】 http://www.guemuru.com/ 傑作「殺人の追憶」のポン・ジュノ監督がなにゆえ怪獣映画? と思ったし、予告を見る限りB級の臭いがプンプン…。CGの怪獣にもあまり魅力を感じないし…。 というわけで、ソン・ガンホ出演映画にハズレなし!と確信していた私も、今回ばかりはハズレじゃない? と思って、パスしようかと思っていたくらいの映画だったのですが・・・。 観てみたらこれがすごく面白かったです。 ただの怪獣映画ではありませんよ! 以下、ネタバレなしで感想を。 まず娘を怪物にさらわれた父親カンドゥ(ソン・ガンホ)・・・だけでなく、おジイちゃんからオジさんオバさんまで、一家総出で怪物退治に向かうのが、とても韓国らしい。 韓国らしいといえば、怪物に襲われて死んだ人々の合同葬儀場で、遺族のみなさんが大声上げて身をよじらせて、転げまわって泣きまくっているのも韓国流。 これが日本だったら、泣きくずれこそすれ、声を殺してじっと悲しみに耐え・・・ってところなんでしょうけど、こういうときは思いっきり泣きまくったほうが精神衛生上よろしいのかもしれませんねえ。 そう、この映画を見ていると、現代韓国社会がとてもよくわかるんです。 ガンホ一家は漢江の河原で細々と売店を営む下層の人たちで、 弟(パク・ヘイル)は大学出だけど就職難でフリーター。 そして長男カンドゥ(ガンホ)は学もない怠け者ときているから、さらわれた娘がまだ生きてる!と訴えても、警察にも誰にもまともにとりあってもらえません・・・。 韓国でも日本以上に下流切捨てが進んでいるんだなということが、ひしひし伝わってきます。 そんな一家が、自分たちだけで怪物に戦いを挑むのですが、 武器は旧式のライフルに、妹(ペ・ドゥナ)の特技のアーチェリーに、弟が学生運動でならした火炎瓶・・・ていうのがまたなんとも。 緊迫する怪物との対決・・・のはずなのに、 「こんなところで笑いをとるかっ!?」というシーンでズッコケお笑いシーンが入るのも、韓国映画のご愛嬌です。 (ちなみに映画館で私の後ろに座っていた人たちは韓国人だったのか、劇場で手たたいて大笑いしてました。すげー盛り上がり。(笑) いやいやお笑いだけでなく、怪物グエムル、けっこう怖かったんですよ。 ホラーが苦手な人は要注意かも。 なにが怖いって、この映画、音響効果がすばらしいですね! ズシン! ってグエムルが近づいてくるときの足音が、すっごく怖いんです。 グエムルがドン!と倒れたときは、ビリビリビリって身体に振動がきました(笑)。 ぜひ音響の良い映画館で観てほしいです。 怪物グエムル以外にもうひとつ恐ろしいのは、米軍の所業です・・・。 駐韓アメリカ軍は、ずいぶん悪者に描かれていますね。 怪物退治に介入し、恐ろしい細菌兵器を使用しようとするなんて・・・。 そんな政府と米軍のやり方に市民たちが猛反発して、大規模なデモに発展するところもまた、いかにも韓国らしい。 下流社会の悲哀をユーモラスに描きつつ、そんな彼らだからこその固い絆も描いていて、 この映画は実は決して怪物映画ではなく、人間を描いた映画なんですよね。 だから怪物のキャラがあまり立ってなくても、それは別にいいのでしょう。 第一「グエムル」ってのも「怪物」の韓国語ってだけみたいだし。 ラストシーンも秀逸。 時が過ぎれば、もうアメリカの思惑がどうだったなんて政治的なことにはすっかり興味を失ってしまうのもまた一般庶民。 政治とか難しいことはワカンナイけど、怪物や権力に翻弄されれば、愛する家族を守るために身体を張って立ち向かう。 そんな愛すべき庶民の姿を描いているところは、監督は違うけどやはりガンホ主演の「大統領の理髪師」に通じるところもあるなあ。 というわけで、ユーモアとサスペンスの波状攻撃の中に、社会と人間への深い洞察が潜んでいるところは、やっぱりさすがポン・ジュノ監督、だったのでした。 さて今まで私、韓国映画を見ても、なぜかあまり韓国に行ってみたいとは思わなかったのですけど、「グエムル」見ていたらがぜん行きたくなりました! だって、怪物が出る前の漢江の風景が、とってものどかで楽しそうだったのだもの。 売店でビールやお菓子や、でっかいスルメをあぶってもらってピクニック。 私もやってみたーい! グエムルが出たら困るけどね(笑)。 | ||||
| << 前記事(2006/09/24) | トップへ | 後記事(2006/09/30)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|---|
本当は1匹だけではないんじゃないのか? 『グエムル 漢江の怪物』
この映画、事前のマスコミ人気が凄かったんですよ。30分前にマスコミ試写に行っても、既に満員で入れなかったという人が続出したんです。それが何度も何度も続いて、記事のデッドラインに間に合わなかったという映画ライターや評論家も多かったはずです。試写室が小さいってこともあるんです(今、同じ試写室で『王の男』のマスコミ試写が催されています)が、マスコミ関係での前評判が異常に高かったんですね。監督のポン・ジュノの前作『殺人の追憶』が面白かったというのと、韓国で大ヒットしているというのがマスコミにさあ... ...続きを見る |
海から始まる!? 2006/09/26 03:17 |
「グエムル 漢江の怪物」レビュー
「グエムル -漢江(ハンガン)の怪物-」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *出演:ソン・ガンホ、ピョン・ヒボン、パク・ヘイル、ペ・ドゥナ、コ・アソン *監督:ポン・ジュノ *模型制作:WETAワークショップ 感想・評価・批評 等、レビューを含む記事・ブ.. ...続きを見る |
映画レビュー トラックバックセンター 2006/09/26 12:36 |
『グエムル -漢江の怪物-』
The Host(2006/韓国) 【監督】ポン・ジュノ 【出演】ソン・ガンホ/ピョン・ヒボン/パク・ヘイル/ペ・ドゥナ ...続きを見る |
愛すべき映画たち 2006/09/26 15:00 |
グエムル 漢江の怪物
2006年 韓国 2006年9月公開 評価:★★★★☆ 監督オリジナルストーリー ...続きを見る |
銀の森のゴブリン 2007/02/12 02:06 |
グエムル 漢江の怪物
私好みのB級映画の臭いがプンプンしますねー。 韓流は好きではないのですが 「箪笥 」以来、韓国B級映画に一目置いている私です。 韓国では大ヒットした映画だとか。 しかし、脚本ゼミの友人が 「自分史上、最悪に気持ち悪い映画だった」 と言うので、ちょっと心配。 DVDで鑑 ...続きを見る |
映画、言いたい放題! 2007/03/13 01:11 |
グエムル−漢江の怪物−
グエムル−漢江の怪物− http://www.guemuru.com/原題THEHOST/怪物製作2006年上映120min監督ポン・ジュノ出演ソン・ガンホ、ピョン・ヒボンstory在韓米軍のある科学者が大量のホルムアルデヒドを下水道に流した。数日後のあるのどかな午後、売店を営むカンドゥは漢江のほ... ...続きを見る |
playtcafe*cinema*art... 2007/04/10 11:04 |
社会を嘲笑いたい時に 25 「グエムル -漢江の怪物-」
「グエムル -漢江の怪物-」-セールスの仕方が間違っている。 晴雨堂スタンダード評価 ☆☆☆ 良 晴雨堂マニアック評価 ☆☆☆... ...続きを見る |
ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋 2009/04/25 04:15 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
グエムルお気に入りなんですね。 |
meihua 2006/09/26 01:13 |
私はグエムル??なんだかなぁーって感じでパスしましたが、けっこうおもしろそうですね。 |
kotan 2006/09/26 12:17 |
公開当初は全く関心がなかったけど監督がポン・ジュノと聞いたからには観なくては! |
haduki 2006/09/26 18:58 |
meihuaさん、こんにちは。 |
ぴむ 2006/09/26 20:34 |
kotanさん、こんにちは。 |
ぴむ 2006/09/26 20:38 |
hadukiさん、こんにちは! |
ぴむ 2006/09/26 20:42 |
| << 前記事(2006/09/24) | トップへ | 後記事(2006/09/30)>> |