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zoom RSS 新聞広告の日/es[エス](2001・独)

<<   作成日時 : 2006/10/20 21:57   >>

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10月20日は「新聞広告の日」。

日本新聞協会が1974(昭和49)年に制定。
「新聞週間」の中で覚えやすい20日を記念日としました。


さて、もしこんな新聞広告が出ていたら、あなたは応募しますか?

被験者求む。
・拘束時間:2週間
・報酬:4000マルク (20〜30万円?)
・応募資格:不問
・実施場所:大学内模擬刑務所


報酬はなかなかおいしいですよね…。
実験てのがブキミだけど、お金に困っていたらやるかもね!?

今日はそんな新聞広告から始まった、恐怖の映画作品です。

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1971 年に、スタンフォード大学で実際に行われた
「監獄実験」をベースに作られた映画です。
広告で募集した心身ともに健全な被験者たちが、
大学内の模擬刑務所で囚人役と看守役に分かれて過ごし、
その行動を観察するという心理学実験でした。

が、2週間行われるはずだった実験は、
被験者たちの異常行動によって7日で打ち切られた…
というのが、実際にあった話。

詳しくはこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E7%9B%A3%E7%8D%84%E5%AE%9F%E9%A8%93

さて映画では、被験者たちの暴走を
よりセンセーショナルにショッキングに、
もちろんフィクションとして描いています。
実験の募集広告に機密めいた匂いを感じた、
元ジャーナリストの主人公タレク(モーリッツ・ブライブトロイ)は、
スクープネタになるかもと、
隠しカメラを持ってこの実験に参加します。

そして、恐怖の始まりは牛乳だった!?

無作為に囚人と看守に別れた被験者たちは、
最初はゲーム感覚で刑務所ごっこに参加します。
ところが夕食時、ひとりの囚人が
アレルギーで牛乳が飲めないことが判明。
食事を残してはならない、というのが刑務所のルールなのに…。

無理やり牛乳を飲ませようとする看守。
もうすでに、何かが狂い始めてます。
刑務所ごっこの看守の指示に、
囚人は絶対に従わなければならない。
そのルールに皆が従った瞬間から、
実験はゲームではなくなっていたのでした…。

(しかし牛乳無理やり飲まされるのは嫌ですよねえ。
小学校時代、私も給食なかなか食べられなかったので、嫌な記憶がよみがえります…。)


日を追うごとに看守の横暴ぶりはひどくなり、
それに対抗して囚人たちは
ときどきストライキなど試みるものの、
それをやれば後で屈辱的な罰が与えられるだけ。
囚人たちは、やがて抑うつ状態に陥っていきます…。

そして、責任者の教授が実験場を留守にした夜、
とんでもない悲劇が…!

死亡者まで出したこの実験は警察の捜査が入り、
以降、同様の実験は固く禁じられました。

ここまで書いてきて、私は最近世間を騒がせている
いじめ自殺問題を思い出さずにいられません。
学校という密室で、今何が起こっているのでしょうか。

囚人と看守という役割を与えられると、
個人が持つ性格とは無関係に、看守は横暴に、
囚人は卑屈になっていく。
いじめっ子といじめられっ子も、このような関係に陥っているのでしょうか。
「自殺した子は、明るく活発な子だった」
そんな報道がされていますよね…。

また、スタンフォード監獄実験についての詳しい記述を読むと、
実験中に被験者の家族や見学者がたびたび訪れたのに、
誰も刑務所内の異変に気づかなかったというのです。
つまり囚人は、外部の人間に助けを求めることが
可能だったのに、そうしなかったということ。
それは、看守と囚人の間に、強固な主従関係が成立してしまったからだといいます。
(参考URL:http://x51.org/x/06/04/2439.php)

学校で起こっていることに、
親や外部の人間がまったく気づかない。
そういうことも、ありうるのです。

昔から大きな社会問題である「いじめ」。
学校や教師を責めるばかりでなく、
今こそ根本的な原因と対策を追求してほしいと思います。
心理学的な考察やアプローチも、必要だと思うのですが…。

しかし考えてみればいじめは、
学校に限った問題ではありません。
バッシングが大好きな日本人。
ひょっとしたら日本列島全体が、
密室監獄になってるのでしょうか…。

この映画の実験から分かることは、状況によって人は誰でも、
いじめる側にもいじめられる側にもなるってことです。
誰にでも、いじめる心はあるのです。
他人を責める前に、まず一人一人が胸に手を当てて、
振り返ってみることから始めるべきではないでしょうか。

今こそ観るべき映画かもしれませんね。



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タイトル (本文) ブログ名/日時
ある心理学の実験
1971年、スタンフォード大学心理学部で 行われたある実験があった。 ...続きを見る
元気がいいね♪ 
2009/02/17 19:44

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
「新聞広告の日」にesの広告?・・・あ〜おそろしや(~_~;)
この映画の怖さは、誰でもそうなるだろうという可能性を否定しきれないところにあります。
リアルな世界なのでホラー映画より数段怖い。おばけよりも人間の本性がずっと不気味。

kotan
2006/10/20 23:00
kotanさん、こんにちは。
この映画は怖かったですね。見るのがけっこうキツかったです。でも、「一番怖いのは人の心」みたいなオチの映画って、意外と好きなんですよね…人が悪いのかしらん。
ぴむ
2006/10/21 20:06
ご無沙汰しております。

なるほど。この映画を「いじめ」の構造に当てはめてみるとは、さすがす。

そうなんですよね。学校がある種の監獄のようなシステムであるのは、確かな気がします。「学校」なんて、いつでも逃げ出してOKなシステムであることを、子供たちに教える必要もあり。な気がします。

昨今の「いじめ」と「教育システム」については、ほんとになんとかしないと・・
おかぽん
URL
2006/11/27 11:53
おかぽんさん、こんにちは。
いじめ問題は、いじめる子の問題、そしてその親の問題が大きいとは思いますが、何かしら構造的な問題も感じずにいられません。日本の教育現場は、私たちが思っている以上にひどいことになっているようですね。今何よりも失われているのは、親や先生の厳しさだと思います。子供に我慢させることを教えないといけませんね。
ぴむ
2006/11/27 20:54

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