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zoom RSS マイケル・アリアス監督と「鉄コン筋クリート」!

<<   作成日時 : 2006/12/24 13:00   >>

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みなさんメリー・クリスマス!
クリスマス・イブのこの日、
銀座のアップルストアでスペシャル・イベント、

「映画「鉄コン筋クリート」公開記念マイケル・アリアス監督ワークショップ」

があったので、この映画を見に行くついでに寄ってみました。

映画「鉄コン筋クリート」公開記念マイケル・アリアス監督ワークショップ

松本大洋原作の話題の映画「鉄コン筋クリート」の公開を記念して、
監督のマイケル・アリアス氏をお迎えし、スペシャルワークショップを開催します。
撮影中iPodを使って役者たちに映像と音のイメージを伝えていた裏話や、
Macを使ったサウンドトラック創りなどのトークを披露。ぜひご参加ください。
12月24日(日)1:00 p.m.


銀座のアップルストアは、3Fが小さな劇場スペースみたいになっていて、
ワークショップはそこで行われました。
アニメファンでいっぱいになるかと思いきや、
集まったのは30〜40人くらい。
みんなイブはデートで忙しいのかのう!?

CGアニメを極めるべく来日して久しいアリアス監督は
日本語もペラペラ。
映画のサウンド作りを中心とした製作秘話を披露してくれました。
そして、何点かの秘蔵映像も公開されましたよ。

みなさん、映画はもう見ましたか?

B000GQMJBG鉄コン筋クリート(完全生産限定版)
松本大洋 マイケル・アリアス 二宮和也
アニプレックス 2007-06-27

by G-Tools


【公式サイト】
http://tekkon.net/site.html

見た人も、見てない人も、下記イベントレポ、お読みいただければと思います。
ちなみに私も、映画を見る前にイベントに行っちゃったクチです。


アフレコの様子

監督の方針としては最初から、声優の経験がない人を起用しようと考えていたそう。
クロとシロを演じた二宮和也&蒼井優をはじめ、
最終的にはベテランアニメ声優も何人か参加する中、
台本の通りにセリフを読むのではなく、
みんなが一堂に会して、試行錯誤しながらの収録だったそうです。
アリアス監督の小さな子供たちも参加して、
そこらじゅうを走り回っていたりのにぎやかな収録風景だったとか。

ビデオコンテ

映画制作には、ipod も活躍しました。
絵コンテの絵をつなげて動画風に作った「ビデオコンテ」を
ipodに入れて、声を担当する役者たちに見せ、
事前に役のイメージを作ってもらったそうです。

このビデオコンテもいくつか映像で公開されました。
ヤクザの木村(声は伊勢谷友介)がバーで飲んだくれているシーンだったかな。
絵の制作はなかなか進まなかったので、
アフレコの段階ではまだこのモノクロ線画風のビデオコンテのみの
部分が多かったとか。

サウンドデザイン

映画をすでにご覧になった方なら、
オープニングまもなくスタッフ名等が出るところで、
「サウンドデザイン」という見慣れない言葉を目にした人も多いのでは。

これは、通常日本のアニメにはない役割なのだそうですが、
効果音と、音楽と、セリフと、その他すべての映画の中の音を、
総合的にミキシングし調整するお仕事なのだそうです。
この映画でこれを担当したのが、アメリカから招いたミッチ・オサイアス。
このサウンドデザインという仕事については、
監督が特に詳しく映像を使って解説してくれました。

映画のいくつかのシーンをとりあげて、
効果音のみ、音楽のみ、効果音+音楽の3パターンを
同じシーンで比べて見せてくれたのです。

それは、クロとシロが殺し屋に追われて、
電車の上から空中へと飛翔するシーンだったり、

傷ついたシロが雨の中、
ガード下にあるクロとの住みかに必死で戻ってくるシーンだったり。

まだアフレコ前のこれらの映像で特筆すべきは、
画面の上下の黒味部分に、
英語字幕と日本語字幕がそれぞれ入っていること。
これは、サウンドを担当した外国人にも、
登場人物の感情を的確に把握してもらうためでした。

音楽は感情をダイレクトに伝えるものなので、
セリフから伝わる登場人物の気持ち・・・
怒っているのか? ふざけているのか?
など、細かいところまで理解できていないと、
場面にぴったりと合ったサウンド作りはできません。

このように細心の注意を払って作られた音楽と、
効果音とのバランスがまた難しい。

音楽がセリフや効果音の妨げになってはいけないし、
かといって、消えてしまってもいけないし。
そこでサウンドデザインの技が必要とされるわけですね。

クロとシロとの飛翔シーンでは、臨場感あふれる効果音に、
さらにまた音楽のタイミングが登場人物たちの動きとピタリと
合っていて、まさに職人芸!
この映画はサウンド面でも非常にグレードが高い!
ということが実感できました。

音楽について

音楽を担当したのは、イギリスのPlaid(プラッド、と監督は発音してましたが)。
最初は日本の有名なアニメ音楽家に依頼していた鉄コンの音楽ですが、
たまたま新宿で見たPlaidのライブに魅了され、
採用を決めたとのこと。

Plaid はアンドリューとエドの二人組のテクノユニット。
性格も音楽性もアンドリューは外交的、エドは内向的な傾向で
まるでクロとシロみたいだったとか。
映画でも、アクションや動的なシーンはアンドリューが、
エモーショナルなシーンはエドが、担当する形になったそうです。

また、映画のオープニングシーンの音楽は、
第1テイクでスタッフから絶賛されたにもかかわらず、
Plaid 自ら、ほかのシーンの音楽との調和がよくないから・・・
ということで作り直してきたとのこと。
ところが今度はそれを監督が気に入らず、やっと3回目にして、
現在の劇場公開版オープニングに決まったという経緯の説明もありました。

なんと!その第1〜第3テイクまでの3種類の
音楽+オープニングの映像を見せてもらっちゃいましたよ。
監督もたいそう気に入っていたという、
高揚感あふれる第1テイクの音楽も捨てがたいような。
DVD収録が望まれます!

効果音について

電車の音、キックボクシング場の喧騒などの音については、
サウンドデザインのミッチ氏が実際の音を採集してきたそうですが、
服を脱いだりするときの衣擦れの音や、小道具を取ったりするときの音などは、
本来ならば音作りの専門家に作ってもらうんだそう。

ところがその予算がなかったので、
効果音もアニメスタジオのスタッフが、自分たちで作ったとのこと。
たとえばシロがチョークでコンクリートに落書きをするシーンの音は、
シロを描いたアニメーターが、スタジオの床をチョークで擦って作ったのだとか。
自分で描いたシーンの音まで自分で作れたというのは、
なかなか感無量だったそうですよ。


ワークショップ全般を通して、比較的小さなスタジオ&低予算で、
アットホームで手作り感にあふれた製作現場であったことが
感じられたと思います。
最後に、

監督からのメッセージ

日本に来て、仕事もなく友人の家に転がり込んでいたときに
この映画の原作と出会って、社会とのつながりを持てないでいる
自分の姿がこのマンガの中に映し出されているような気がしました。
このマンガを読んで泣いたし、ぜひとも映画化したいと思いました。

映画の中では、変わってゆく社会の中で、何を信じて生きていったらいいのか、
そういうことを描いたつもりです。
だからぜひ、特に若い人たちに見てもらいたいと思っています。


…ということです!
製作開始から3年、構想段階も含めれば10年近い歳月を費やしたというこの作品。
やっぱり劇場アニメの製作って、長年の歳月と、とほうもない根気を要する
仕事なんですねー。ジブリやアードマンのイベントのときも思ったけど・・・。
でもだからこそ、きっといい作品に仕上がっているに違いない!

アメリカ、UK、そして日本と、各国の才能が結集して
完成した映画「鉄コン筋クリート」。
さあいよいよ見に行くぞっ!
ということで、アップルストアにほど近い丸の内THOEIへ、
「大奥」を見に来たオバたちをかきわけ、行ってまいりました!

松本大洋の『鉄コン筋クリート』・・・
これ、原作大好きなんですよねええ。
読んだことのある人なら、絶対思い入れしちゃうでしょ!?
そんな作品だからこそ、アニメで見てみたい反面、
まともなアニメ化は絶対難しいだろうなと・・・
ファンの多くはこの約10年間、(『鉄コン』の雑誌連載開始は1993年)
そんな思いを抱いてきたんじゃなかったでしょうか!?

恐る恐るこの映画を見に来た原作ファンは、
まず冒頭のシーンで感激しちゃうでしょう。
クロが、シロが飛んでる! あの宝町を!!
このシーンをアニメで見るの、夢じゃなかったっすか!?

3DCGと手描きアニメの手法をミックスさせた
「トゥーンシェーダー」という新技術が、
この映画のために開発されたのです。
結果、いわゆるCGっぽくないCG 映画というか、
手描きアニメの質感を生かしながら、
飛翔シーンなどはCGならではの動きを堪能できるようになっています。

宝町の描写もほんとステキ。
「ブレードランナー」の近未来世界の上空から、
おもちゃ箱をひっくり返したみたいな宝町(たからまち。原作では「たからちょう」ですが)
は、もうDVD買って、いちいちストップして隅から隅まで観察したくなるくらい
描きこまれています。もちろんクロとシロのファッションも。

クロとシロの声もけっこうハマっています。
二宮和也うまいし、蒼井優のシロもほんといい!!
おそらくクロとシロの次に人気があるだろうキャラ、
ヤクザの「ねずみ」の声(田中泯)の声もほんといいよ!

ストーリーも、ほぼ原作どおりの展開で・・・。
ラストの解釈はちょっと一元的すぎるのかな? とも思ったけれど、
アニメ映画として決着つけるには、仕方ないのかもしれませんね。
もちろん、解釈としてはあの通りだと思うのだけど。

というわけで、ものすごくハイセンスな必見アニメです。
とはいえ、ほんとに原作を心から愛してる人たちが、
その思い入れのままに作っちゃったんだなあーという感じが
良くも悪くもするから、とはいえ、原作をまったく知らない人が見たら
どう感じるのかな、というのはちょっと心配だけど。

ともかく、私はけっこう気に入りました!
久しぶりにクロとシロに会えた気がして、
原作を読んだときと同じところで泣き、
同じところで切なくなったなあー。
そんな、とてもまっとうな映画化でした。
あー早くもDVD欲しい!!


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鉄コン筋クリート
年末年始は宮城の実家に帰省してましたが、姪っ子が私が近づくと途端に表情を歪め、泣き出したのが悲しい気持ち。結局最後までなつかれないまま終わったのが心残りでしょうか。開き直って「わりいごいねが〜!」とかなまはげ風にやったら一生怖がられそうなので自粛。 ...続きを見る
欧風
2007/01/07 09:19
鉄コン筋クリート
すっげーーーー! 2007年はじめに劇場で観た映画が、こんなすっごいフィルムだったなんて、おみくじの「大吉」以上のおっきな幸運! ...続きを見る
【 X-cafe】
2007/01/18 12:28
鉄コン筋クリート
★★★☆  放映後、隣に座っていたカップルの女性が、「ちょっと重過ぎない!」と不満そうに叫び、彼氏が「ウフフ」と笑っていた。確かにたかがアニメと侮って観ていると、後半になって酷い目に合うかもしれない。  キャラは『クレヨンしんちゃん』を思わせる線の弱いほの ...続きを見る
ケントのたそがれ劇場
2007/01/18 16:55
鉄コン筋クリート 〜 町も人も、互いに影響しあう生きもの 〜
〜 町も人も、互いに影響しあう生きもの 〜 ...続きを見る
Prototypeシネマレビュー
2007/07/12 21:54
鉄コン筋クリート オリジナル・サウンドトラック: Plaid
実は昨日友達の家で映画見てきました。 「鉄コン筋クリート」 松本大洋、マイケル・アリアス、スタジオ4℃のあれです。 昨年映画館でも見て来たんですけど、やっぱいいですねーこれは! 映画についても語りたいとこですけど、ここは音楽ブログなんで今回はそのサウンドトラックについて話します。 ...続きを見る
CDC
2007/08/04 22:06
≪鉄コン筋クリート≫(WOWOW@2008/01/19@032)
鉄コン筋クリート    公式HP    詳細@yahoo映画 ...続きを見る
ミーガと映画と… -Have a goo...
2008/03/03 16:23

コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは〜。
この映画、週末くらいに観に行きたいと
思っていたので、ぴむさんのイベントレポを読んで
ますます観たい度アップしてしまいました♪
それにしても構想段階も含め10年近い日々を
費やしたなんて熱いですね。
実は原作をまったく知らないで
映画を観るので、こんなアタシのような
観客は、原作に思いれがある
ぴむさんには心配もあるかも?(笑)
でも、大切に観てきますね。
ぴむさんのおかげで観るのが
楽しみになってきましたよ。ありがとうです♪
ガオ
URL
2006/12/26 21:34
ガオさん、こんにちは!
原作抜きで映画を見る人はどう感じるのか、ぜひぜひ知りたいです!
後日率直な感想をお聞かせくださいね。
見逃せないおすすめポイントとして、
この映画の舞台の宝町の描写が、とっても香港チック!!正確にはアジアのいろんな要素が混じってると思うけど、あの混沌ぶりは香港好きの心をくすぐります!ぜひ楽しんできてくださいね。
ぴむ
2006/12/26 22:03
遡りコメントですんまそん!あけましておめでとうございます〜♪本年もよろしくです!
私も「鉄コン」原作すごい好きでした。連載当時、シロのような前髪ざっくしだったし(幾つでだよ・・・トホ)だからアニメ化と聞いたとき複雑でした。しかし窪塚ピンポンもあれだけのもんになったのだし(しかし久々に正月やってるのみたら、やっぱりペコは違うよ・・・と思ったりして)
メイキング番組見て、よくできてる。すごい、でもなんでこんな違和感あるんだろう?とよく考えたら、私の中の「鉄コン」っモノクロだからなんですね。でもぴむさんのコメント読んでたら、見たくなりました。
今後の大洋作品とhしては「花男」を山本太郎で実写化希望。どうでしょうかねー。
おー
2007/01/09 21:45
おーさん、こちらこそ今年もよろしくお願いします!
鉄コンアニメバージョンは、絵のタッチは原作とはかなり違いますね。だから思い入れが強いとやっぱ違和感あるかも。
声もイメージとは違うかも、なんですが、ともかく主役の二人が上手だったんでよかったです。このセリフはこんな風に読むよね、っていうのを全然はずしてないっていうか。
『花男』読んでないんですよ。名作らしいですね。これは漫画喫茶直行かしら。
ぴむ
2007/01/09 22:49
こんばんは。
この映画、お正月に観た後、
すぐに、ぴむさんの
名前が浮んだのに
報告するのが今頃に
なってしまいました(涙)
もうね、この映画めっちゃ好きです!
途中から、シロとクロが離れ離れに
なってしまったとこから
涙が止まらなくなっちゃって・・。
アニメでこんなに泣けてきたの
もしかしたらハジメテかもしれません。
想像以上に深い話ですよね。
原作も読んでみたくなりました。
うんうん、宝町、どこか
香港っぽい雰囲気がありますよね。
あと横浜の下町的な感じも。
ちょっと、この映画は
お正月からガツンときましたよ。
そして、そして、なんとなく
観たいなぁっていう気持ちに
最後の一押しをしてくれた、
ぴむさんに
感謝の思いでいっぱいです。
ありがとうです♪
ガオ
2007/01/23 18:43
ガオさん、素敵なコメントありがとう。
いえいえ、すべては映画の力ですよ!
作った人の愛情がひしひし伝わってくる作品でしたね。
シロとクロの別れのシーンは、原作でも泣きどころでした・・・。映画の中で刑事が言った「シロが一言もクロのことを話さない」っていう言葉にも、シロの悲しみの深さを感じてズキッときましたよ・・・。
DVD出たら買っちゃうかもです!
ぴむ
2007/01/23 21:02

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