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zoom RSS チェルノブイリ・デー/ 「ナージャの村」(97) と「アレクセイと泉」(02)

<<   作成日時 : 2008/04/26 21:19   >>

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4月26日は「チェルノブイリ・デー」。

1986(昭和61)年、ソ連ウクライナ共和国の
チェルノブイリ原子力発電所で、大爆発事故が発生しました。
周辺の地域に大量の放射能が撒き散らされ、
史上最悪の原発事故となりました。


被爆国日本に住む私たちとしては、
忘れてはならない日だと思います。
その日本が今、原発大国になっているのは
とても皮肉なことではありますが。

チェルノブイリ事故のニュースが流れた日、
私は大学生でしたが、本当に背筋が寒くなりました。
地球はどうなってしまうのか、本気でそう思ったことを
覚えています。
日本にも放射能が飛んできましたよ。覚えていますか。

そんなチェルノブイリ・デーの4月26日から、
ポレポレ東中野でこの2本のドキュメンタリー映画が
上映されていました。

B0000ABAP9ナージャの村
本橋成一
パイオニアLDC 2003-08-22

by G-Tools


B0000ABAP7アレクセイと泉
本橋成一 坂本龍一
パイオニアLDC 2003-08-22

by G-Tools



事故の後も、汚染された土地に残って住み続ける人々。
なぜ住み続けるのか、と老人に尋ねたら、
人間が汚した大地だから、逃げるわけにはいかない、
という答えが返ってくるのでした。

「ナージャの村」は、ベラルーシはドゥジチ村に
住む少女ナージャ一家の、大地に根ざした四季の暮らしを
淡々と映し出した映画です。
事故後のチェルノブイリの写真を撮り続けた写真家、
本橋成一が監督をしています。

村は豊かな自然に恵まれていて、
人々の暮らしは自給自足が基本のまさにスローライフ。
チェルノブイリのことさえ思い出さなければ、
まさに理想の田舎暮らし生活? に見えてしまいます。

ナージャ一家のほかにもいくつかの家族が、
退去命令の出たはずのこの村に残って暮らしています。
「天国はいらない、故郷を与えよ」と、
ある老人は言いました。

もし日本で原発事故が起こったら、
半径何メートル以内は住めなくなる、なんてことが
語られることもありますが、
「住めないから住まない」で簡単に片付くような、
人間の生活はそんなものではないということを
思い知らされます。

地球が温暖化しようが放射能まみれになろうが、
私たちは住み続けなければならないし、
自分の生活を続けていかなければならない。

そんなことを考えました。


「アレクセイと泉」は、事故から14年、
ウクライナのブジシチェフ村に住み続ける
一人の青年の生活を中心に描いていますが、
もう一人の主人公は、この村の「泉」です。
土からも森からも草花からも放射能が検出されるこの村で、
なぜか泉の水だけは、まったく汚染されなかったのです。

この泉は私たち人間に、何を教えてくれているのでしょうか。
放射能という、自然界にはない、地上最悪の物質を
人間が撒き散らしても、それでも汚せないものがある。
この泉は人間をあざ笑っているのでしょうか、
それとも哀れんでいるでしょうか。

そのどちらでもなく村の泉は、今もこの地に残る村人たちに、
透明な美しい命の水を、優しく恵んでくれるのでした。

聖なる泉に十字架を掲げ、お祭りをし供養する
村人たちの生活の様子を見ていると、
何かしらスピリチュアルなものさえ感じます。

教会の司祭は、この泉が汚染された大地を清め、
村に住む人々の病を癒すと説きましたが、
本当にそうかもしれないと思えてきます。


この二本のドキュメンタリー映画を観ていると、
事故で失ってしまったものの大きさに
気づかざるをえません。

原発は、事故が起これば取り返しのつかないものであると、
チェルノブイリの教訓は教えてくれます。
だからその教訓にしたがって、
日本の原発は絶対安全に設計してあると人は言います。

人間のやることに絶対ってないと思うので、
この場合の「絶対」という言葉は、
「科学的かつ理論的に、絶対安全に設計してある」
という意味だと思います。

私らこの言葉に、何度だまされてきたでしょうねえ。
そんな事故、原発じゃなくてもいっぱいありましたよ。


みなさんも、この二本、機会があればぜひ。

そして、ポレポレ東中野でオールナイト上映されていた
この2本、観にいけなかったけど
なんとかして観たいなあー。

生きてるうちが花なのよ~死んだらそれまで生きてるうちが花なのよ~死んだらそれまで
倍賞美津子 森崎東

by G-Tools


原発切抜帖

【今日の料理】

「アレクセイと泉」のロシアンポテトサラダ。
ビーツが入って、ほんのり赤いサラダです。

料理の写真とレシピはこの本で
Cinema Table シネマテーブル[映画の中のレシピ]
アスペクト
高橋 ヨーコ(写真)


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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
チェルノブイリの恐ろしさは、情報が出なかったことだと思います。知らないことの恐ろしさ、悲しさを感じます。知った上での覚悟のある選択とは大きな違いです。
そしてもう一つは、「遠い」世界の出来事として、「私の生活」から切り離して考えてしまうことだと思います。自分の知っている人が「そこ」に居たら、心を痛めずにはいられません。
自戒をこめて、そこに私が愛する人がいたら…、と考えたいと思います。
ソナム
2008/04/28 21:44
そうですね、チェルノブイリは決して終わっていないです。私が鑑賞した日曜日の上映では、本橋監督の挨拶と、映画製作以前に監督が事故後のチェルノブイリを移した8ミリ映画上映があったのですが、8ミリでは白血病になった子供たちの姿、そして数年後にはその7割が亡くなったというテロップが映しだされました。
こんなことがあるといつも真っ先に犠牲になるのは子供たち・・・。それを思うと悲しくて悔しくて、そして、もう人ごととは思えないです。
世界には理不尽に死んでいく人なんてたくさんいるのに、特定の事件の被害者だけに感情移入して死刑死刑と叫ぶ、そんな日本人の心の狭さが最近無性に悲しい私です。あまり関係なかったかもしれないけど。
ぴむ
2008/04/28 22:02
>チェルノブイリ原子力発電所で、大爆発事故
もう22年もたつのですか、はやいですね。イタリアのスパゲティとかも汚染されたんですよね。(それどころじゃなかったけど)
この二作も有名な映画ですよね。あの泉だけなんで汚染されなかったのかしら?湧き水が豊富だったせいでしょうか。まさに神の泉でしたよね。
日本の原発の事故といえば、東海村のJCO
の事故が思い浮かびます。1999年でしたね。あの時は中性子線を浴びて、なすすべなく作業員が2名亡くなりました。顔の原形をとどめないようなひどい状態だったと聞きました。
気を許すと、とんでもない事故がまた起きそうで怖いです。
>日本人の心の狭さ
ほんとですね〜なんかわかりやすい方へと流れますよね。もっと悩む努力をするべきかもね。う〜む。
kotan
2008/04/28 23:47
いまだに放射能濃度が高くて輸入禁止になる食品があるらしいですね。
あの泉は村人に言わせると、百年前の水なんだとか。映画で観ると、決して大量ではないけど、ふつふつと水が湧き出している感じなんですよね。本当に不思議な泉です。
東海村の事故は最悪でしたね。
作業員が亡くなるまでのドキュメント本があるのですが、その病状はとても人間がこんな目にあうとは思えないような悲惨な内容のようで、怖くてまだ読んでいません。

わかりやすいことに流される群集心理はいつの世も多少はあるけど、それに流されて判決まで変わってしまう日本の裁判ってなんなの、ってそれもまた嘆かわしいです。
ぴむ
2008/04/29 01:23
ぴむさん、「生きてるうちが花なのよ〜」を、ツタヤで探しましたがありませんでした。残念です。(-.-)
kotan
2008/05/05 23:53
やっぱりですか、残念です。
なんとかして観てみたいものですね。
代わりに「東京原発」はいかがでしょうか。これはツタヤにも何本か置いてあって、借りて見ましたよ。原発のことがいろいろわかって面白かったです。
ぴむ
2008/05/06 00:55
早上好!また今日が来ましたね。
原発事故の際、6才だったナターシャ(ナターリァ)・グジーというパンドゥーラ奏者:歌手(バンドゥーラは弾き語りが基本なので)をご存知でしょうか?日本で活動してまして、『アヴェ・マリア(カッチーニ作曲)』を生演奏で聞いた事がありますが、悲しく聞こえるんですねぇ、これがまた。
1995年にCMで流れて大ブレークした曲です。実はカッチーニ(イタリアの古典作曲家)の作品ではないと言われています。ロシアの誰かわからない人の作品というのがクラシック界の常識なんですが…
私が持っている楽譜もロシア文字です(歌詞はラテン語)。機会があったら聞いてみて下さいね。
リンリン
2011/04/26 07:57
リンリンさん、また今日が来ましたね。この日によせて、最新記事も先ほど書きました。

ナターシャ・グジーさんのことは最近知ったばかりです。やはり原発事故関連のニュースを見ていて知りました。youtube に日本のテレビに出演されたときの動画はありました。アヴェ・マリアは見つからなかったけれど。
苦難を乗り越えた澄んだ歌声が素敵ですね。
日本の原発事故のことにも、心を寄せてくださっているみたいです。「いつも何度でも」の歌詞も、今こんなときだから心にしみます・・・。
ぴむ
2011/04/26 21:39

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