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zoom RSS バックドロップ・クルディスタン

<<   作成日時 : 2008/11/18 22:00   >>

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難民問題って、よくわかっている日本人って、
あまりいないんじゃないでしょうか。

一般知識として
「難民=戦争や政情不安で国を追われた人々」
くらいの認識でしょうか。

そんな気の毒な人たちなら、受け入れてあげなきゃね!!
なんて思いますが、

ところが現代日本の難民問題は、
そんな単純なものではなかったのだ。

バックドロップ・クルディスタン

画像


B00209YZK0バックドロップ・クルディスタン [DVD]
ドキュメンタリー映画, 野本大
アップリンク 2009-06-05

by G-Tools


当時弱冠21歳の若手監督が、クルド人難民一家を追いかけた
ドキュメンタリー映画です。

カザンキラン一家の父ちゃん、
アーメットさんのキャラが強烈です。
難民認定を求めて、東京の国連前に座り込む。叫ぶ。
それこそ国連職員にバックドロップでもかけそうな勢い。
まさに闘うオヤジです。

そんなこんなで、やっと国連から
難民認定をもらったカザンキラン一家ですが、
なんと日本政府はそれを無視して、
アーメットさんと長男をトルコへ強制送還してしまいます。

家族を引き離すなんてひどい!
それに、難民が強制送還なんてされたらどうなるの!?
もしかしたら迫害されて極刑に!?

いったいどうなることかと思いますが、
彼らを追いかけてトルコへ飛んだ野本大監督が出会ったのは、
トルコ在住クルド人たちの意外な姿でした。

多くのクルド人が、トルコで平穏無事に暮らしているという事実。
差別やクルド文化の制限も昔ほどはひどくなく、
トルコ人社会に溶けこめば、
じゅうぶん普通にくらしていけるのでした。

でもアーメットさんは、そんな「飼いならされた生活」は
イヤだったのです。
なぜなら彼は、自由すぎるオヤジだから(笑)。

クルド人の本当の自由とはなんぞやと、
発言したり活動したりしているうちに、
政府にマークされてトルコに住みづらくなってしまった。
そしてやってきた日本で、難民認定をもらうために、
迫害の事実をちょっと大げさに申請しちゃったりもした。

ワガママといえばワガママです。
でも、ワガママを貫き通してでも、本当の自由を求める生き方、
今の日本人は忘れちゃっているけど、
それは人間にとって本質的な、大切なことではなかったのか。

結局、第三国であるニュージーランドに落ち着いた
カザンキラン一家は、やっとまた
家族一緒に暮らせるようになりました。
一家を難民として受け入れてくれたニュージーランドでは、
庭つきの家や仕事も与えられました。

カザンキラン一家が大好きだった日本は、
彼らにとってひとつの通過点にしかなれなかった。
あんな面白いオヤジとその一家を、どうして日本は受け入れて
あげなかったんでしょうね。惜しいなあホント。

さて、この映画を見に行った日は、
映画終了後に野本監督とカザンキラン一家が
インターネット電話スカイプでトークするという、
面白いイベントがありました。
カザンキラン一家のその後と近況も知ることができて、
とても興味深かったです。

電話に出たアーメット親父はとても元気そうで、
ニュージーランドの農場で野菜をたくさん作って
一儲けしようと新たな野望を抱いている様子(笑)。
本当に自由なオヤジです。

子供たちももうすぐ大学を終えれば、
ニュージーランドで大工などちゃんと仕事もあるし、
がんばってバリバリ働くのだそうです。

もうだいぶ日本語を忘れちゃったなあ、という
アーメットさんの言葉が、少し寂しかった。

こんなに意欲的で働く意欲満々な家族を受け入れなくて、
少子化の日本はこれからどうするつもりなんでしょうね。

先進諸国の中で、外国人受け入れに異常に消極的な日本。
それが社会秩序を維持するため、というならまだしもですが、
この映画によると、クルド人難民を認めない理由は実のところ、
日本の業者が絡んだトルコ公共工事の利権がらみだという…。

こんなニッポンで飼いならされている私は、
ため息をつくばかりです・・・。


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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
日本に居たい、と言ってくれるエキサイティングなオヤジ、ホントに惜しいですね^^
やっぱり日本人はおとなしいと言うか、無難に生きてますよ。私をはじめとして^◇^
昨年でしたか、韓国で、農産物自由化反対のデモがありましたが、日本はそこまでやってたかな、と言うより、どうせ、「関係者」以外には冷やかに見られるから頑張れないんですよね。
今は、ネットで言論がかなり活発ですけど、当時は手段が少なかったですから。
その結果が歪んだ資本主義経済となって、「関係者以外」も、実は自分の問題として考えればよかった、となっていると思います。
ソナム
2008/11/18 22:59
 若くて、日本語もうまくて善良な外国人留学生が、今少子化の日本の宝物とは思いませんか?
  
  
鈴木
2008/11/19 15:58
ソナムさん、
韓国には、怒る時は怒る!庶民パワーがありますよね。今の日本人は、こんなことされても怒らないのかよー!ぐらい大人しいですよね。
そのせいか、最近はとんでもない法律が勝手に作られたり、たとえば裁判員制度も国民おいてけぼりで決まってしまいました。
わがこととして考える、ということ、今とても大切ですね。誰もが自分さえ平和ならそれ以上のことは考えたくないと思っているみたいで寂しいです。
ぴむ
2008/11/19 20:22
鈴木さん、こんにちは。
駅伝でも外国人留学生選手が大活躍ですよね。
駅伝ならずとも、日本語がたんのうだったり、その他能力の優れた外国人留学生が日本で活躍したいなら、おおいに歓迎すべきですよね。
日本滞在外国人は、留学や難民移民、事情はさまざまだと思いますが、これからの私たち日本人に必要なのは「外国人を助けてあげる」ではなくて、「外国人とともに生き、協力してよりよい社会を築いていく」という意識かもしれないですね。映画を観てそう思いました。
ぴむ
2008/11/19 20:40

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