【新作映画感想】パッチギ!(ネタバレ注意! 観てから読んでね)

3年前の2002年2月、「イムジン河」のCDが再発売になったというニュースに
興味をかきたてられました。
朝鮮と韓国の南北分断の悲しみと統一への願いを歌った歌で、
長年、放送禁止になっていたといういわくつきの歌です。

私はその前年の2001年に公開された映画「JSA」を見、原作小説も読んで、
朝鮮と韓国の南北分断の問題に興味を持つようになっていました。
だからイムジン河ってどんな歌なのか、もっと知りたいなあなんて思っていたのですが、
日々の雑事に紛れて、それっきりになっていました。

その私の願いを、映画「パッチギ!」がかなえてくれました。
1968年の京都を舞台にした、恋ありケンカありの青春映画です。
パッチギ ! スタンダード・エディションパッチギ ! スタンダード・エディション
塩谷瞬 松山猛 井筒和幸


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この映画で私が好きなところは、主人公の康介が、ひたすら軟弱でミーハー者なところです(笑)
そんな彼が、朝鮮高校に通うキョンジャに一目ぼれしてしまうのです。
康介は仲良くなりたい一心で、彼女が吹奏楽部で練習していた曲「イムジン河」をギターで練習し、
歌詞のハングルも勉強します。

そう、彼が朝鮮の文化に興味を持ち、彼らと交流したいと思ったきっかけは、
かわいい女の子&燃える下心!だったのです。
「きっかけは~~~ミーハー!」というわけで、同じくミーハー者な私には、
とても共感できる行動です。(笑) 何を志すにも、下心より強い動機なし!!
というわけで、朝鮮の言葉でイムジン河を歌い演奏した康介は、
キョンジャの友達や家族とも「いちおう」仲良くなることができました。

けれどもやがて彼は、やはりミーハーだけでは乗り越えられない
深い深い川が、日本人と朝鮮人の間には流れていることを思い知らされることになるんですけどね。
そこからが、ほんとの異文化交流です。さて、康介はどうしたでしょうか。

もうひとつ私が拍手喝采したのは、ラジオ局のプロデューサーが上司に言ったセリフ、
「歌たらアカン歌なんか、この世に存在せえへんのじゃ、ボケ!!!」
ですね。井筒節炸裂の痛快なシーンです。
そうだそうだ、「ヨイトマケの唄」もどんどんテレビで流せ!笠置シヅ子の名曲「買い物ブギ」も
カラオケに入れろ!!

…さてこの映画では、過去に日本が朝鮮や韓国の人に対して行ったことについて、
随所で説明されます。
それが少し説教くさくはあるのですが、今の日本には説明しなきゃ知らない人が多いので
(韓流ブームにも関わらずですよ)、いたしかたないでしょう。

それに対して、朝鮮人高校生たちのケンカっぱやさ、何かされたら過剰に仕返しする気質なんかも、
冒頭のシーンでしっかり描写されてたと思います。
日本人と朝鮮人、対等な立場で描きたかったんだと思います。

映画の終わり方はハッピーエンドに見えるけれど、康介とキョンジャがそんなに簡単に
結婚できるとは思えないし、北朝鮮に帰るのをやめて、妻子と日本に残ったキョンジャの兄
アンソンにも、厳しい未来が待っているでしょう。
でもそれは観客の想像と、未来へ希望を託すことで、映画は終わるのでした。

「アンチ韓流ブーム」な私も、これは好きな一本でした。

【今日の一曲】
イムジン河イムジン河
ザ・フォーク・クルセダーズ 朴世永 松山猛

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この記事へのコメント

うん
2005年02月10日 11:32
こんにちわ
>…さてこの映画では、過去に日本が朝鮮や韓国の人に対して行ったことについて、
>随所で説明されます。

でも、偏っていませんでしたか。
http://posting.hp.infoseek.co.jp/#label1
強制連行されてきた在日って、13%程度だし。ほとんどは日本に希望を抱いて移住してきたんだけど。朝鮮戦争で帰りそびれた人たちですから。
ぴむ
2005年02月10日 22:03
…リンク張っていただいたホームページのほうが、全然偏ってると思います…。