発明の日/ザ・フライ(86・米)

4月18日は「発明の日」。

1885(明治18)年のこの日に専売特許条例(特許法)が公布されたことを記念しています。


今日の映画の主人公である天才科学者、セス・ブランドル(ジェフ・ゴールドブラム)の
発明品は、物質転送装置・テレポッド。
物質を分子レベルまで分解して一瞬のうちに移動させ、再構築するという原理です。
実際可能なんでしょうか???

ザ・フライ <特別編>ザ・フライ <特別編>
ジェフ・ゴールドブラム デヴィッド・クローネンバーグ ジーナ・デイヴィス


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クローネンバーグの内臓感覚

このテレポッドをめぐるSFストーリーは、やがてブランドル自身の人体実験の失敗から、
得体の知れないハエ人間へとメタモルフォーゼしていくというホラーへ展開するのは
ご存知のとおり。
身体のパーツがひとつずつ取れてくるわ、
口からは得体の知れない液体が出てくるわ…うええええ。

なんせ監督・脚本は、デイヴィッド・クローネンバーグ。
この「ぐちょぐちょ描写」は、一連のクローネンバーグ作品に共通するテイストなのですが、
これはまさに内臓感覚。

夢は内臓からの信号だという説があります。
実は私昔から、「ぐちょぐちょした気持ち悪い夢」をときどき見るんですが、
これが内臓からのサインだとするとなんだか納得です。

そしてクローネンバーグの映画って、この夢の世界にそっくりなんです。
特に「イグジステンズ」なんて、このシーンは絶対私がいつか見た夢だ!ってな具合に
諸所で奇妙なデジャヴに襲われました。いやーこれって不思議な快感。

クローネンバーグもきっと、この手の夢をよく見る人なんだろうなーと想像します。
脳が内臓を制御する、と思いがちですが、内臓が脳に見させる世界もあって、
それがクローネンバーグ・ワールドなんでしょう、きっと。

関連リンク:http://pulog.exblog.jp/i6


優れたSF&ホラー&悲恋物語

ハエ男ブランドルと恋人ヴェロニカ(ジーナ・デイビス)、そして彼女の元恋人をめぐる
三角関係の王道恋愛ストーリーが同時進行するところも、この映画の面白いところです。
クライマックスは一人の女性をめぐる男同士の対決の構図になり、そして最後は…。

ハエ男へと身も心も変貌していき、ついには恋人まで道づれにしようとする
ブランドルが、最後の最後に理性を取り戻す姿、それに対してヴェロニカがとった
行動…もう涙なしには見られません。
かくしてこの映画、悲恋物語としても秀逸な作品になってしまいました。

原作は、フランスのジョルジュ・ランジュランという作家の「蝿」という短編小説。
原作本には他の短編もいくつか収録されているのですが、どれをとっても普通のSFとはちょっと違った味わい。
読み終わった後に背中がスーッと寒くなるような、不思議な読後感が味わえます。
やはりちょっと、ホラーとスリラー風味が入っているような。
クローネンバーグは、その原作の味わいはそのままうまく映画にとりこんだのかもしれません。

そしてこの映画では、テレポッドの不気味な造形も素敵ですよね。
93年に開催された「クローネンバーグ展」では、きっちり展示されてたみたいです。
入ってみる勇気のある人はいたのかな!?


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