キネ旬の韓流ブームマンセーを憂う

『キネマ旬報』誌を20年近く愛読していて、最近思うこと。

やたら韓流ブームを持ち上げすぎ

過去記事「キネ旬ベストテンにダメ出しじゃあ」でも、ここ数年のキネ旬の韓国映画持ち上げすぎについてはちょっと書いたが、最新号についてはあまりに

カチーン

とくる記事があったので、ここでツッコミを入れることにする。
やっぞ! は、やっぞ!!

お断りしておきますが、何も私は韓国そのものが嫌いであるとか、
韓国映画はすべて嫌いだと言っているのではない、ということは過去記事

韓流ブームの憂鬱

「JSA」の紹介記事

などでも書いた。実際このブログでも優れた韓国映画をいくつか紹介しているし、
それらはみんな私の好きな映画だ。

で、キネ旬最新号の記事より。

日本ボックスオフィスレポート」は
下半期の期待作「四月の雪」スタート」という副題で、

「四月の雪」は、今年下半期で、最も注目される作品である。


はあー!??

あのー、ジョニー・デップが来日したりして、大人も子供も楽しめる作品として、
「チャーリーとチョコレート工場」のほうがよっぽど注目されていると思いますが。
それに香港映画「頭文字D」も、原作ファンの熱い注目を集めていると思いますが。
「四月の雪」に注目しているのは、一部の中高年層だけですよ。

~"韓流"は、ペ・ヨンジュン主演の『冬のソナタ』がNHKの地上波で放送されてから
一気に全国規模に拡大した。
何十万人という高齢ご婦人層が韓国に旅して、日韓関係まで良好なものにした。


に、日韓関係良好になったんですかっ!?
なんて能天気な評論だろう。プロともあろうものが、安直にこんなこと書いてええんかいな。

私でもたとえば、
「中国映画ブームによって日中関係は良好になった」
なんて、たとえ自ブログであっても書かないですよ。んなアホなこと。

さらにバカ記事は続くが、アホらしいので次いきます。

キネ旬フロント・映画が《日韓》をつなぐ」より。

一方で相変わらず、「韓流」ブームを苦々しく受け止める言説も後を絶たない。
低俗呼ばわりするのは、韓国を見下す意識や女性蔑視といった
時代遅れの愚かな考えを持つことを自ら露呈する感情論である。


はあー!?? その2

あのー、冬ソナとか一連の韓国ドラマ、低俗とは言わないまでも、あれはいわば
「お年寄りが水戸黄門を喜ぶ」 
レベル以上のものではないと思いますよ。

韓流ブームを批判する人をすべて「韓国を見下している」
「女性蔑視」(なんでここで女性蔑視が出てくるのかさっぱり。)
と断じることのほうが、バカを露呈する感情論じゃないですか?
そりゃ、いわゆる「韓国嫌い」な人々が、韓国のものすべてをバッシングしていることも
あるかもしれませんが、
それとは別に良識ある人々が、このうさんくさい「ブーム」に疑問を投げかけている
という事実に、どうしてもフタをしたいんでしょうか。

第一「冬ソナ」そのものが時代遅れのドラマじゃん。
でも、その「心地よく時代遅れ」なところが一部の中高年にウケたってことでしょ。
それくらいの分析もできないのかしら。

「四月の雪」も、私は見てないけれど、見に行った友人によると
「あれはペファンから観てもイマイチの映画じゃないかなあ」って言ってました。

それにこの記者さんも

わたしは封切週の劇場大混雑に恐れをなして現時点では未見だが


って見てねーんじゃん! それなのに

動機はスター見たさでも、良質な映画に触れることには十分意味がある。


なんで良質ってことになるんですかあ~!!

ともかくもうムチャクチャである。
まだ見てもない映画を「良質だから意味がある」って何。
(こうなったら私も見てないまま言うが、予告と友人の話から、「四月の雪」は
ぜんぜん良質な映画とは思えないのに)
ともかく、こんないい加減なバカ記事、前代未聞である。

ともかく、キネ旬の韓流持ち上げぶりは不自然で不愉快極まりない。
ただ持ち上げるだけならまだしも、韓流に関する記事の内容のなさとバカぶりは
ここ最近エスカレートし、最新号で頂点に達した感あり。

公正な映画評論誌であるなら、韓国映画ばかりやたら特別扱いせず、
「アジア映画の中の韓国映画」として広い視野で評価するべきだし、
恥ずかしいバカ記事は即刻掲載をとりやめるべきであろう。

まあ、キネ旬の記事執筆者の年齢層が高くてちょうど韓流ブームなお年頃、
それで自分たちのブームを全国ブームと錯覚しているのかもしれないが、
もっといろんな世代の人と交流しなさいと言いたいわ。

…とこれだけ文句を言ってしまったからには、キネ旬読むのやめるかというと、
やめないんだけどね。
やめないからこそ、バカ記事は載せないでほしいのよ。
いい記事も多いんだからさ。

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この記事へのコメント

かるろ
2005年10月04日 02:07
こんにちは。お邪魔します。

>自分たちのブームを全国ブームと錯覚しているのかもしれない

たぶんそうなんでしょうね。
自分の感覚でしか喋っていないわけで。
しかもまだ見てないうちから「良質な映画」などと豪語されても困りますね。

ところで、韓国国内における「四月の雪」は興行収益絶不調だそうで。
もはや「日本のおばちゃんの為の映画」と化しているとか。
近い将来、日本の芸能事務所に「ヨン様」が移籍するかもしれませんね。
ガオ
2005年10月04日 13:51
おひさです。こんにちは。
うん、同感です。
とくに「その2」の「はぁ?」にすごく同感です。
あまりにも同感してしまったので
久しぶりに足跡ペタペタ残してしまいます(笑)
だって、人それぞれ批判したいものや
うけいれたいものがあって、その感覚は
すごく自由なはずなのに、韓流ブームを
批判している人を低俗呼ばわりしたり、
それが女性蔑視につながるという発想
そのものが、まったくわからないし、
そんなこと言っている人たちこそが愚かな考えをもつ
感情論を自ら露呈しているとしか思えないもの。
それにまだ未見の映画に対して良質な映画と言ってしまう感覚
プロの方がこんな記事を書いてしまい
それを載せてしまうキネ旬・・。映画を
全然愛してないなぁって感じます。
昔はキネ旬って、硬派でそれこそ良質な
映画雑誌だと思っていたけれど・・
うーん、なんだか残念ですよね。
ぴむ
2005年10月04日 13:56
かるろさん、こんにちは。
自分の感覚でしか喋ってないような記事が掲載されるなんて、キネ旬も落ちたものです。

>韓国国内における「四月の雪」は興行収益絶不調

そうらしいですねー。
そこからも、この映画が「良質」などではないということが想像できます。

あと、私に言わせれば「動機はスター見たさでも良質な映画なら…」っていう理由づけなんて、愚の骨頂です。
「スター見たさのためなら、どんなクズ映画でも嬉々として見る」のが真のミーハー魂というもの。
私も「しょーもない映画だが●●くんはカッコよかった…」なんてことはしょっちゅうありますが、それを無理やり「良質な映画」ということにして他人を言いくるめようなんて思ったことはないですね。キネ旬ともあろう雑誌がなんでそんなことをする必要があるのか、理解に苦しみます。
ぴむ
2005年10月04日 14:10
ガオさん、コメントありがとうございます。
(ガオさんのブログ、いつも読んでいますよ。
あまり足跡残さなくてごめんなさい。)

さて。
そうなんですよ!
韓流ブーム批判=韓国差別
だなんて、ものすごい暴言ですよね。
でもそういう見方がマスコミにもはびこっているような気がします。韓国差別主義者と思われたくないから韓流ブーム批判ができないなんておかしな話です。

良質でもない映画を良質と持ち上げること、
これほど映画界をダメにすることはないと思います。こんな記事からは、映画への愛も韓国への本当の愛も感じられないです。感じられるのは勝手な思い込みと自分かわいさだけ。
キネ旬には「いい加減目覚めなさい」と言いたいですね。
おかぽん
2005年10月04日 22:23
おもろいなぁ。きねじゅん。
その記事は、さすがに匿名?それとも記者の名前が書いてあるのかな?

いまどきの女性週刊誌の方がまだましな感じかもね。あまりにわかりやすい、雑誌売らんかな根性。

映画のTVCMでのおすぎのコメントなみに信用できませんね。

政治も映画も、批評精神を忘れたら、ダメになるものです。


しかし、4月の雪は、メーキングだけのDVDもバカ売れしておるようで・・・まぁいいか。
個人的にはイニシャルDに注目ですわ。

2005年10月05日 00:48
おかぽんさん、こんばんは。
記者の名前は本誌には書いてあります。さんざんバカ記事バカ記事と書いたので、名誉毀損で訴えられても困ると思い書きませんでしたが。
それに掲載するほうも掲載するほうだし。

しかし韓流ブーム、露骨にカネの匂いがするのがイヤなんですよねー。「四月の雪」メーキングだけのDVDって、ふつう本編のオマケだろ。

「華流」もこういう方向に持っていかれないことを
切に願っています。
高いDVDとかチケットとか、私買えないもーん。
不当に高いものは買わない勇気も必要ですわ。
おとと
2005年11月24日 12:41
ぴむさん 初めまして~
アクセス解析で遊んでいたら(笑)
こちらに 流れ着きました。
コメントどこに残そうかなぁっと
悩んだのですが・・
(あーろん・台湾温泉・・・)
きねじゅんに 反応していきます。
実家にありました・・・・
姉たちの愛読書で 当時 子供だった私には
「大人の香り・・」がする映画雑誌でした。
そうですか・・・残念な記事ですねぇ。
韓流に関しては 口惜しいことばかりです。
せっかくの交流が しぼんでしまわないよう・・
「良質・適正価格」を紹介してもらいたいと思います。
他の記事も 盛りだくさん・・・(*^^)v
ゆっくりじっくり読ませていただきます。
ぴむ
2005年11月24日 15:52
おととさん、こんにちは。
訪れてくださって、ありがとうございます。
アーロンや台湾に反応してくださるなんて嬉しい限りです。
韓流ブームもねえ…芸能界やテレビ界にも「やれやれ」的空気が漂いだした今日この頃。最近はお笑いネタにまでされちゃってますよね。こんなんで本当のファンが嬉しいはずありません。作られたブームでなく、まったりと愛好していきたいですよね。
これからもよろしくお願いします。