観てから読むか「カポーティ」

公開を心待ちにしていた「カポーティ」を観に行ってきました。
映画館は満員御礼の大混雑でした。

B000MGB48Oカポーティ コレクターズ・エディション
フィリップ・シーモア・ホフマン ジェラルド・クラーク ベネット・ミラー
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2007-03-16

by G-Tools


【公式サイト】
http://www.sonypictures.jp/movies/capote/index.html

作家トルーマン・カポーティが、傑作『冷血』を完成させるまでのてん末を
淡々と描いた作品です。

私は映画を見る前にブックオフで『冷血』を探して、さすがに売り切れてるなーと思いながら
別の作品の文庫本を手にとってみると、表紙カバーの折り返しにあったカポーティの写真が、映画のフィリップ・シーモア・ホフマンと超そっくり。超びっくり。
アカデミー主演男優賞受賞も納得です。

というわけで結局、カポーティ作品はぜんぜん読んだこともないまま、
映画を観ることになってしまいました。

『冷血』は文学史上初のドキュメンタリー小説となった、カポーティの代表作です。
一家を惨殺した強盗殺人犯二人の犯行の模様と逮捕、裁判とそして死刑になるまでを
徹底的な取材に基づいて描いたもの。

逮捕されて死刑囚となった犯人にカポーティは接近し、犯行当時の模様を聞き出していきます。
犯人と接触するうち、だんだん親密になっていきますが、果たしてそれは小説を書くための打算なのか、それとも友情なのか?

それがはっきりとはわからないままにストーリーは進んでいきます。
犯人は、カポーティが小説をどんな風に書いているのか知りたがります。
内容によっては、自分に同情が集まるかもしれないから・・・。

ここで、小説『冷血』をあらかじめ読んでいれば、カポーティの本心が分かったのかもしれないなあと、私は歯がゆい思いをしながら観ていました。

しかし、知っていたら映画のスリルがそがれるような気もするし・・・。
難しいところです。

さて、映画を最後まで見終わって答えはどちらなのか?
それはここでは書きませんが、ひとつの事実として、カポーティは『冷血』が最後の完成作となり、その後の小説は未完に終わっています。

不幸な生い立ち、栄光と虚栄心、そして、新境地を開拓しようとする作家の野心と執念。
それが最後に彼にもたらしたものは何だったのでしょうか。

淡々としたタッチの中に、「歴史的傑作」をものすることの壮絶さを描いた作品でした。
ここまで知ってしまったら、もう読むしかないこの小説。

冷血冷血
トルーマン カポーティ Truman Capote 佐々田 雅子

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読書の秋、芸術の秋にはぴったりの映画といえるでしょう。

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この記事へのコメント

kiyotayoki
2006年10月11日 11:56
TBとコメントありがとうございます♪
ボクも「冷血」は未読なので、この映画を観てすごく読みたくなってしまいました。図書館で借りられたらいいんだけどなぁ(^^ゞ
2006年10月12日 20:22
ぴむさま、こんばんは♪
「冷血」、映画のせいで品薄なのかしら?(笑)
中学の頃、授業中に読んでいて、教師に没収された本だわ。(大笑)

映画の予告は観ましたが、フィリップの姿そっくりも驚きですが、声や話し方にはもっと驚いちゃいました。(@_@。
伝記ものとなると、ホント、役者って頑張るよね~(笑)
「ツイスター」の頃は、こんな大物になろうとは、思いもしなかった。(爆)

遺作は、未完のままでしたが、「カメレオンのための音楽」という短編集は、映画好きのぴむさまにはお勧めですよ!
マリリン・モンローとの対話を綴った「美しい子供」。
あの桟橋のシーンって、この映画には出てこないのかな?
生身のマリリンとトルーマンがとても愛しく感じる秀作です。(^-^)
2006年10月12日 21:41
kiyotayokiさん、こんにちは。
『冷血』読みたいですよね。
図書館も順番待ちかもしれませんね。
ブックオフに流れてくるのはいつの日かしら!?
2006年10月12日 21:44
ChaChaさん、こんにちは。
フィリップ・シーモア・ホフマンて、「気がついたらそこにいる」みたいな脇役タイプの人だと思っていたので、こんなにスゴイ主演ぶりを見せてくれるとは思いませんでしたよね。『カメレオン~』の短編集おすすめありがとう! ぜひ読んでみたいです。それならブックオフにたぶんあるかも。今度買ってみようっと♪
moviepad
2006年10月17日 22:30
ぴむさん、こんばんわ。
コメントありがとうございました!
「冷血」はもう読むしかない小説です。
かなり長いけど途中からもう止まらなくなる。
電車の中で読んだりするとやばいです。
目的地より遥か遠くの駅で下車するはめになるでしょう(笑)
2006年10月19日 23:02
moviepad さん、こんにちは。
貴ブログ「映画のメモ帳+α」の記事、おもしろかったです。「アニーホール」にカポーティご本人が出ているなんて知らなかったです!『冷血』はぜひ読みたいです。そのうちきっと読みます。おっと、『カメレオンのための音楽』も読まないと。忙しくなってきた~(笑)。