財布の日/嫌われ松子の一生(06・日)

3月12日は「国際女性デー」。

「さ(3)い(1)ふ(2)」の語呂合わせから、
財布の記念日とされています。
業界用語では、二つ折りタイプのサイフを「札入れ」、
横長タイプを「束入れ」といいます。
また、昔から財布の中に蛇の抜け殻を入れておくと
お金が貯まるといわれています。


今日は、ついつい人の財布からお金を抜いたことから、
転落の人生を歩むことになる女性の人生を描いたこの映画。

B000HRMEYG嫌われ松子の一生 通常版
中谷美紀 山田宗樹 中島哲也
アミューズソフトエンタテインメント 2006-11-17

by G-Tools


公式サイト
http://kiraware.goo.ne.jp/


何事にも一生懸命取り組む性格の松子(中谷美紀)。
ところが彼女の人生は、すべてが裏目に出てしまうのです・・・。

そもそもの始まりは、念願の教師として赴任した中学校での
校長からのセクハラ、そして修学旅行先での盗難事件。
ことを丸く納めるためにこっそりお金を返そうと、
他の先生の財布からお札を抜いちゃったために、
学校にいられなくなるハメに・・・。

学校を辞めて自暴自棄になった松子は、
想像を絶する転落人生を歩むことになるのだった・・・。

と、松子はたいへんな悲劇のヒロインです。
ところが映画版では、こんな松子の人生が、
ミュージカル仕立てのポップなコメディタッチで
描かれていきます。

中島哲也監督のこの思い切った演出には、
賛否両論あるでしょうね。
でも、中島哲也監督に言わせると、

「悲劇はミュージカルの王道」。

そういわれてみれば、「ウエストサイド物語」だって
憎みあうグループの間での悲恋物語だし、
名作といわれる多くのミュージカルが、悲恋や貧困、
戦争などの重い題材を扱っていますよね。

重い題材だからこそ、ミュージカルで見せる。
きわめて正攻法の映画作りだったのです。

私はこの悲劇のミュージカルを、存分に楽しみました。

下妻物語」もそうだったけど、中島哲也監督作品は
思い切った演出の中にも、原作小説の重要なテーマや
エッセンスは、きちんと盛り込んであります。

そこへ監督独自の解釈も加わっているのですが、
これが非常にセンスが良いと思います。

この物語、まるでワイドショーネタのように展開する
松子の波乱万丈な人生を描きながら、
その中に「神」と救い、という非常に大きなテーマが
隠されています。

許せない者を許す、それが神の愛。
そんな牧師の一言が、ヤクザだった松子の恋人、
龍洋一(伊勢谷友介)の人生を変えたのでした・・・。

映画の最後のほうで、松子の人生を追いかけていた
松子の甥・笙(瑛太)が言うんですよね。
今どきの軽薄なヤングの典型みたいだった彼が、

「松子おばさんみたいな神様なら、俺、信じてもいいかも」

って。
これは原作にはないセリフです。

どんな男にも献身的に尽くした松子。
裏切られても傷つけられても、彼女はいつも待っていた。

男依存のダメ女の典型みたいに見える松子。
そんな松子を「神」になぞらえる、
そんな中島監督の解釈が、私はすごいなと思いましたね。

やっぱ小説の映画化は、センスと読解力の優れた監督に
お願いするに限りますね。
(その点スピルバーグ映画なんて、いつも悲惨なことになってる)

あと、私の好きな原作にない映画版演出は、なんといっても
内海くん
ですね(笑)。ファンレター、原稿用紙何枚ぶん!?
しかし、ああいう状況で内海くんにハマってしまう心理って
なんとなくわかるような・・・。


小説も面白いですし、ドラマも映画とは全く違った演出で
面白かったです。

嫌われ松子の一生 (上)
嫌われ松子の一生 (上)
山田 宗樹

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ドラマは、映画版ではほとんど割愛されてしまった
赤木のキャラクターが膨らませてあるのが見どころです。
松子が働いた風俗店のマスターで、密かに松子に思いを寄せる
渋い男。なのに最後まで松子とは結ばれない、
泣かせるキャラです。

小説、ドラマ、映画、三種三様に楽しめて、面白かった作品です。


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