白虎隊の日/ ゴースト・ドッグ(99・米=日=仏=独)

8月23日は「白虎隊の日」。


戊辰戦争で会津藩の白虎隊20人の隊員が、城下の飯盛山で自刃(じじん)したのが
1868(慶応4)年のこの日です。
白虎隊は16歳から17歳までの少年で編成されていました。
町に火の手が上がったのを落城と思い自刃しましたが、
鶴ヶ城が降伏により開城したのは1ヶ月後のことでした。


武士道とは 死ぬことと見つけたり。
この言葉をそのまま実行してしまった少年たちの悲劇でした。

ちなみにこの言葉は、武士道を説いた『葉隠』(はがくれ)という書の一節。
江戸時代に鍋島藩の山本常朝によって書かれ、戦時中は戦意高揚に利用されたり、
三島由紀夫の愛読書だったり、現在ではサラリーマン処世訓?として
もてはやされたりもしているそうな。

ところで現代のアメリカで、太った黒人がこの『葉隠』を愛読し、
武士道精神を実行していたらちょっとビックリしますよね。

B00005GRI7ゴースト・ドッグ
RZA ロビー・ミューラー ヴィクター・アーゴ


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


実は albrecht さんのブログの記事に触発されて、この映画のことを思い出したわけなんです。
私も好きな映画なので、二番煎じを承知で自分でも感想を書いてみようと。


ジム・ジャームッシュ監督作品

このブログでジャームッシュ映画をとりあげるのは、この作品が初めてです。
大好きな監督なのに、今まで語ってなかったとは自分でも意外だったり。
ちなみに、ジャームッシュ作品を好きな順に挙げるとすると、
私の場合はこんな感じです。

1.デッドマン
2.ストレンジャー・ザン・パラダイス と
  ダウン・バイ・ロー が同率2位で
3.ゴースト・ドッグ

かな!

「ナイト・オン・ザ・プラネット」も面白いんですけどね。
でもこの映画、ちょっとわかりやす過ぎて…。

「わかりやすいからイイんじゃん!」
て言われそうですが、ジャームッシュの映画って、
「わかるヤツだけわかってくれりゃーいいや」てスタンスで作られた作品のほうが、
なんともマターリとしたいい雰囲気をかもし出していて、私は好きなんですけどね。
「ゴースト・ドッグ」もそんな作品のひとつです。


描かれているのは、ミスマッチな人たちと、そこから生まれる哀しい笑いだ。


上記 albrecht さんの記事より引用。
まったくその通りなんです。

ゴースト・ドッグ(フォレスト・ウィティカー)は孤独な殺し屋。
『葉隠』を愛読し、命の恩人であるマフィアのボスに忠義を尽くす男。
武士道精神にのっとった彼の生き方は、筋がとおっていてカッコよく見えるけれど、
なんだかどこかがズレているぞ。

外国人監督に、こんな風に武士道&葉隠を描かれてしまうなんて、
日本人としては「やられちゃった!」と言うしかありません。

武士道や葉隠を現代の世に持ち出すことの滑稽さ。
それをユーモアや批判を交えて描けるところまで、
日本はまだ成熟していないのかなあ。

武士道とは、死ぬことと見つけたり…か。
ゴースト・ドッグもまた、この言葉をそのまま実践してしまう一人です。
しみじみとしたユーモアと哀切を漂わせているこの映画には、
ああ、「わびさび」までやられちゃったかも!

おかしくて、やがて切ない。
そんなジャームッシュ監督のどこかつかみどころのない世界観が
大好きな私です。

★↓記事が面白かったら、クリックしてください↓★
人気blogランキングへ

他の映画記事を探す!

【記念日と映画の366日リスト】

"白虎隊の日/ ゴースト・ドッグ(99・米=日=仏=独)" へのコメントを書く

お名前
ホームページアドレス
コメント